2話「朝の学校」

「そらくんおっはよー!」

「あ、おはようたけるくん!」

 この子は永山 健ながやま たける君。僕と同じく、周りからかわいいといわれてる子。活発的で、誰とでも仲良くなれる、とても可愛い子。

「そーらくんっ! おっはよー!」

「うん、おはよ、けいすけくん!」

 それで、こっちが永山 景助ながやま けいすけ君。たける君のお兄ちゃん。誰とでも仲良くなれる子。

 永山兄弟と僕たちは、小学校からの友達。だからこそ、いろんなことを知ってて、学校でもどこでも会ったらいろんな話をする、結構仲の良いコンビだ。

「そらくんおはよー! 今日もいつも通りかわいいねー!」

「そらがかわいくない時なんて、本気を出したときくらいでしょ。ほんとそらくんかわいいー!」

 この子たちは、永山 由季ながやま ゆき蒲谷 未央かばや みお。ゆきちゃんはさっきのたけるとけいすけとは違うところで生まれた子で、みおちゃんは小五から同じクラスだった子。

 二人とも、どこにいても目立って、会うたんびに苦笑いするくらい、ぼくたちはよくあう。

「そーらちゃんっ! やっぱかわいいねぇ!」

「だからそらって呼ぶなってば!」

 この子は蒲谷 慎太郎かばや しんたろう。僕のことをそらと呼ぶとても面白い子。

 たまに 愼太郎と出かけると、なぜか絶対コスプレをさせられるのがちょっと嫌だ...。

「えーいいじゃん、そらだって月野をつっきーって呼んでんじゃん、そらちゃんでもいいじゃん、ね?」

「それとこれとじゃ全然違うじゃん!」

「えー、一緒じゃないの?」

「全然違う! 例えば月のことを太陽って呼ぶくらい全然違う!」

そういえば、入学式の次の日もこんな話をした気がする...。

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