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モスラが封切られた昭和30年代は、日本映画の全盛期だったと言って良いでしょう。
この映画は何度もテレビ放送された毎に観てました。
怪獣映画と言えば、ジャンルとしては「SF」の類になるかと思うけど、モスラの特異性として「ファンタジー」色が同時に加味されていて、さらに言えば「平和の怪獣」として神格化されているところですね。
モスラとテレパシー通信の出来る妖精(双子の小美人)の存在、インファント島の人々の祈りや崇拝の踊りなど、それまでの怪獣映画と違ってエンターテイメント性の高さも素晴らしい。
話の本筋も、怪獣による破壊の恐怖よりも人間の商業主義的欲望の醜さが強調されているところが目立つ作品。
令和となった現在にこそ、リメイクして見せて欲しいですね。この作品。
円谷英二の特撮はこの映画でも圧巻だったけど、終盤モスラが海を渡った先の「ニューカーク市」のミニチュアはちょっとだけ雑な造りだったのがやや残念な気がしました。
話は変わりますが、甥っ子姪っ子が小学生になったばかりの頃、このモスラ映画のDVDを見せたことがありまして、映画を見終わった後で姪っ子が、
「おじちゃん、インファント島って何処にあるの?」
と訊いてきたので、私は怪獣映画ファンとしていい加減な答えは言えないと思い、
「東京世田谷区の東宝撮影所屋外プールにあるんだ!」
とキッチリと教えておきました。
今となっては良い思い出です。
作者からの返信
モスラは欲深き人間と対極に位置する崇高な存在ですね
よく人間の味方をしてくれますが、ある意味では人間より最も遠い存在かもしれません
>「東京世田谷区の東宝撮影所屋外プールにあるんだ!」
子供たちはそれで納得したんでしょうか!?
太平洋の嵐、大映の釈迦と並んで日本特撮の代表作ですねえ。
多元磁気立体音響が発売された時は大喜びでした。まるで別の映画みたいでした。
全く、一時は羽化シーンが丸々バッサリ切れたプリント(しかも真っ赤な褪色版)が出回ったお蔭で歓喜してたジェリー伊藤達がいきなりパニクった版しか見られなかったのに。
この後の小泉博「話が急で驚いたでしょう」で劇場で笑いが起きるまでが約束でした。
極稀にチャンピオン版が上映されると褪色してない版で羽化シーンがあって狂喜したのも昔話です。