ラナとまおうさま
ラナはラナだ。
まおうさまに生み出された最初のまもの。
とっても偉いんだぞ。
でも、まおうさまはもっととっても偉い。
ラナが生まれてからずっとまおうさまだから。
最初は二人きりだったラナとまおうさまも、野良のまものを倒して従わせたり、洞窟を切り開いてお城を作ったり、まおうさまが新しくまものを生み出したりして、今ではたくさんの仲間が増えた。
最近ではまおうさまのお宝を狙って人間って生き物がやって来るけど、ラナが仲間と一緒にやっつけて食べちゃうんだ。
仲間はまおうさまの宝を狙う人間を「不届き」だって言うけど、「不届き」って美味しいってことなのかな?
まおうさまは最近とっても忙しい。
お城の強化とかまものをあたらしく生み出したり、捕まえた人間を使って何かイロイロしてたりする。
二人きりだった昔は沢山お話できたりしたけど、最近はちょっとお話しできることも少なくなった。
ラナはそれがちょっと寂しい。
でも、みんなのために頑張ってるまおうさまはとっても素敵。
ラナはとっても強いから、そんな素敵なまおうさまを守るために、今日も頑張って人間を倒して食べちゃうんだ。
ある日、ラナはまおうさまに呼ばれた。
久しぶりのお話。ラナはとっても嬉しかった。
みんなで会う玉座の間じゃなく、まおうさまのお部屋に呼ばれたラナに、まおうさまはとっても優しかった。お仕事の時はちょっと怖い時もあるけど、その日のまおうさまはとっても優しかった。
そういえばラナは大きくなったけどまおうさまはなんで大きくならないのって聞いたら、まおうさまは
それから、いつも頑張ってくれてありがとうって、まおうさまはラナに綺麗な宝石のついた首飾りをくれた。
首飾りをくれた時のまおうさまはなんだか少し悲しそうな目をしていたけど、とっても綺麗な首飾りを貰ったラナが嬉しくて何度も何度もお礼を言ったら、まおうさまも嬉しそうに笑ってくれた。
でも、なんでだろう?
その時、何かがカチッと嵌る音が聞こえたの。
何かが動き出した気がしたの。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます