麻原彰晃の死刑執行

「人間同士の信頼感を利用するとは恐るべき宇宙人です。でもご安心下さい、このお話は遠い遠い未来の物語なのです…。え、何故ですって?…我々人類は今、宇宙人に狙われるほど、お互いを信頼してはいませんから…」(ウルトラセブン8話 狙われた街 より引用)


記)緊急特番です(二回目)某宗教団体の教祖の死刑が執行されたそうですね。


エ)みたいですね。


記)地下鉄サリン事件があった年に生まれたエッフさんは、どういう風にこの一連の事件をとらえているんですか?


エ)うーん・・・。まあ、時がたつにつれてネタになっていく未来が私には見える。ていうか、ツイッターでは既にネタになってますし。


記)日本社会に大きな影を落とした事件のように感じています。


エ)まあ、ガ〇レオじゃないですけど、すべての現象には理由があると思います。だから、オウムが流行して、そこにのめりこんだ人間がいるという裏にも、必ず理由があると思います。それを、冷静に分析できるかどうかだと思いますよ。


記)多くの人間が恐怖を感じていましたが、都市伝説にある意味のめりこんでいるエッフさんはやはり現実目線なんですかね。


エ)色んな人が分析してるので、今更私が何か特別なことを言うわけじゃないですけど。例えば高学歴の人も中にいたといいますが、高学歴の人に限って意外と学校っていう決められた区域の中で無双できていただけで、学校を卒業してしまうとそれまではテストとか課題があってそれに向かって熱量を使っていたのにそれがなくなってぽっかり穴があいてしまって、信者を増やしたい側はそこに付け込んだ、という側面も少なからずありそうな気がします。


記)なかなか一筋縄で語れそうな話ではないのが現実ですよね。


エ)もともとはヨガ教室のようなものから始まったらしいですけど、今ヨガの本は割と店頭に並んでますよね。解脱がどうのこうのっていうヒンズー教の儀式が元ネタなわけですけど。いわばオウムの元ネタが本屋にゴロゴロしてるわけですが、宗教に対して敏感な割には日本人ってそういうところにはツッコミを入れないんですかね?


記)まあ、それを言い出してしまえば、仏教も神道も戦争とは常に隣り合わせというか、持ちつ持たれつな関係でしたし。例をあげればきりがないでしょうけどね。もちろん、常にすべてがというわけではないでしょうが。


エ)誤解を恐れずに私の直感を述べると、日本人は宗教の事をあまり知らない気がします。例えばかつて事件を起こした人間の大半はオウム信者ではなくて、恐らく仏教徒か神道を信じてたか、無宗教だったか、でしょう。確率的に。でも日本人は仏教徒を怖がるか、神道を怖がるかって言ったらそうでもない。危険団体だとも言わないし思わない。


記)そうでしょうね。


エ)それって、漠然かもしれないとはいえ仏教や神道について知ってるからだと思います。冠婚葬祭や、新年の儀式に関わることもあって身近なものなので。かたや、身近じゃない宗教のことは知識がないんでよくわからない。よくわからないから漠然とした恐怖を感じる。っていう流れでしょう。


記)知識があるかないかでは、怖さや感じる不気味さには大きな差が出てくるでしょうね。


エ)教団のやったこと自体は擁護できるもんじゃありませんが、なぜそこに人が集まったのかっていうところを考えると、案外「勉強はできるけど気の小さい弱い人とか、差別されてきた社会的弱者といえる個人が寄りかかる場所がなかった」みたいなわかりやすい理由なんじゃないかと思いますけどね。


記)そう考えると、根本的な原因というのはまた別の場所にあるんでしょうね。


エ)そうだと思います。調べて、どう動けばいいかを考えて動くかどうかは、また個人の自由なわけですけどね。私はせいぜい、自分の身近にいる子供や若い人、弱いとされるような人が、ちょっとでも信頼してくれる大人になれるように努力したいと思っていますよ。かくいう自分も弱い人なんですけどね。弱い人同士でも、支え合わないとね。私は、ヨガで今の次元から解脱するよりも、多くの日本人は「忙しさ」から解脱したほうがいいと思ってる人間です。


記)解脱の使い方間違ってる気がしますけど、あえて触れないでおきます。

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