EPISODE2 新団員

 そんなこんなで、団員紹介も終わったところだ。みんな揃ったことだし、そろそろ朝ごはんにでもしようかな。みんなで囲む飯はうまいのだ。それが、平和なのだ。


「みんな来たことだし、団長っ!お願いします!」


 と、キルが言うと、寝ていたものやソファーに座っていたのが自分の席に座っていった。ご飯となるとうちの奴らはすごい。ご飯という単語を出すだけで飛んでやってくる。なんていう奴らなのだ。他にも、ご褒美があるといえば目を輝かせて飛んでくる。


「では、生き物に感謝し、いただきます」


「いただきまーす!」


 こういうときだけいい子たちなんだよな。いつでもこんないい子だったらいいのにな。(僕より、すごい年を取った人生の先輩がいるけどな笑)


 はっくしゅ


 アイリスとラビリアンがくしゃみをする。風邪でも引いたのだろうか。今の時期だと、夏風邪辺りだろうか。あとで、万能な薬草でも持っていってやろう。


「チロル、顔にパンくずついてるよ~。子供みたい〜笑」


「コロル、もう一回いってみろっ!」


「また、怒ってる〜。そこが子供っぽいって言われる理由だよ〜笑」


 いつも通りの喧嘩が始まった。ご飯中ということを忘れて、大きなテーブル台をまたいで対戦が始まった。本当に若い兄弟ってすごい力だなあ。。。双子だからさらにすごい喧嘩が始まるのだ。能力同士の戦いだから、埒が明かない。しかも、コロルのゴーレム数体とチロルの風による対決だからまともにご飯が食べられない。というか、ご飯を口にふくむことすらできない。


「もうっ、やめてよ〜。毎日毎日懲りないわね〜。」


 アイリスがこう言うと、


「あんたも子供だろ笑」


 チロルがアイリスを煽る。

 さらに喧嘩がヒートアップする。朝の食卓がぐっちゃぐちゃだ。


「やめましょうよ?ね?」


 ラビリアンがすごい怖い笑みで仲裁に入る。


「うるさいよ。おばさん」


 コロルがさらに煽りにかかる。やばい、このままではこの建物が崩れてしまう。この建物は、結構古い建物であるがゆえに、こいつらの能力が全開になるとやばい。


「おまえら、いい加減にしろっ!!」


 団長の僕が止めにかかると、時が止まったようにピタッと止まった。朝っぱらからすごい奴らだ。能力がよくこんなに使えるなんて大したもんだ。我ながら良い団員だと思う。


「そうですよ〜、みんなで楽しくご飯食べましょう!」


 キルが先導してくれている。さすが、うちの副団長だ。

 てか、ご飯が吹っ飛んでなくなっている。どんな戦いだよ。


 キルがもう一度ご飯を用意し、やっとご飯にありつける。


 そこからは、各自でごちそうさまをし、ソファに休む者やテーブルに寝る者など自由時間となっていた。


 ガチャ、ギィー


「すみませーん。。。」






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