シリーズ 長い3世紀のルポルタージュ

作者 久志木 梓

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★★★ Excellent!!!

三国志の時代に続く五胡十六国時代の中国、そこを旅する漢人が見たものを綴るルポルタージュ風味の連作短編。

カクヨムの歴史・時代系は中国史をテーマにしたものも多いんですけど、あえて戦と戦の狭間にあった平和な時代を舞台に、当時の風物を取り上げていることに目を惹かれます。自分の知らない「毎日」が1800年も昔の中国で営まれてたんだーって、すごいロマンじゃないですか!

しかも中国は広い! いろいろな民族がいて、だからこそいろいろな出会いがあって……旅している主人公の目や心情を通して、私たち読者はなにより鮮やかで、実になんでもない4世紀の情景を味わうことができるんですよ。
言ってみれば、マーク・トウェインの旅行記みたいな滋味深さですよねぇ。

けして華やかじゃないけれど、地に足の着いたリアリティ。迷わずおすすめです!

(夏はサクサク! 短い4選!/文=髙橋 剛)

★★★ Excellent!!!

いや分かってます、五胡十六国キチだからそう言う評価になるって。でもね? なんでこんな滾る観点を提供して下さるんでしょうか。

1話は面白かったんですけど、今にして思えば流してました。2話がね、もうヤバい。どうヤバいってヤバい。

三國志のエピローグに、あるいは五胡十六国時代のプロローグに全力で機能してきます。これにワクワクしない奴は俺じゃない。

「じっちゃんが司馬懿と公孫淵の戦いを嫌がった」。

こんなん特定クラスタを殺すしかないじゃないですか…! 断乎として追わせていただきます。