第11話

 〜始まりの街〜


 瑠也はガチャが終わり、まず宿屋を探していた。


「街並みとかとてもリアル…

 ゲーム内が現実とか言われてもやっぱりとか言っちゃいそうだもんな。」


 瑠也が宿屋を見つけるまで間、フロファンに表示されているマップ機能について説明しよう。


 このマップ機能、プレイヤーから約10メートルの範囲を自動でマッピングしてくれる機能と認識して間違いないだろう。

 プレイヤーがマップを完成させていく。これもフロファンの楽しみ方の一つである。


 さらに自分のマップ情報を他のプレイヤーに売ったりする事も出来る。勿論、マップを購入しても自身のマップが更新されることはないが、先に見ておくことが出来るのは結構いい事ではないだろうか?


 マップに表示されているのは、自身を白、他のプレイヤーを緑、ゲーム内の登場人物いわゆるNPCが青、最後にプレイヤーキルを行った事があるプレイヤーを赤で表示してある。


 フロファンではプレイヤーキルは禁止になってはいない。

 だがマップで赤表示され危険だと知らされるのだ。一度赤表示されたプレイヤーは何をしても赤表示のままだ。しない方が身のためという事である。

 プレイヤーキルを返り討ちにした場合は赤表示にされる事はない。さらにプレイヤーキル数が多いプレイヤーを返り討ちにした場合や、ギルドで指名手配されているプレイヤーキラーを返り討ちにした場合報酬が発生する。

 という事でプレイヤーキルするのは結構難しそうなのである。


 そろそろ瑠也が宿屋に着くみたいだ。



「ここが宿屋か…。なかなかデカイ建物だな。」


 瑠也はさっと部屋をとり、中に入っていく。

 宿は後払いになっている為、何度外へと出て戻っても大丈夫な仕様だ。

 支払いは3日に1度するようになっている。

 もし、支払いをしなければプレイヤーキラーと同じ赤表示にされ、ゲームがプレイし難くなる為忘れないようにしなければならない。


「ふう〜やっとゆっくりなったな。」


 瑠也は今後どのようなプレイをやるか決めるようだ。

 ゲームをするにあたって様々なプレイの仕方があり、それはプレイヤーの自由だ。

 そして、目標を決めてだとかルールを決めてゲームをやる。そうしないと自分が楽しめない。稼げないからである。


「まあ俺は強くなって、尚且つストーリーも楽しみたいから普通にやってば大丈夫だろう。」


 ここで、様々なプレイを何個か紹介しよう。


 まずは瑠也のプレイ方法だが、これは王道プレイと言われるプレイである。

 ストーリーから探検、討伐など様々な事をある程度やれる為のプレイである。大体のプレイヤーはこのプレイになっている。


 次に現実的にお金を稼ぐプレイ方法、成金プレイと言われている。

 このプレイはどうやればお金を稼ぐ事が出来るかって事が重要な為、なかなか難易度が高いプレイなのである。

 このプレイをやる為にはとても強くないとやれないだろうと考えられている。


 最後に紹介するプレイはこの中でも最近難易度かつ仲間がなかなか見つからずソロプレイになりがちなプレイである。

 その名も凶悪プレイ。

 このプレイはマップ表示を赤にし、プレイヤーキラーになりゲーム内で凶悪な敵として存在するプレイである。

 赤表示になると街では利用出来なくなる店がたくさんある為、自分自身で集めないといけないのだ。さらには街を巡回する警備兵に見つかれば戦闘は避けられないのだ。街はセーフティーエリアな為プレイヤーは戦闘が出来ず、逃げようとしても追いかけてくる。どれだけ見つけられないかが大事なのだ。


「まずは始まりの街をマッピングしてギルドに行ってみるかな。」


 瑠也は始まりの街のマッピングの為街をかけていく。


 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 〜その頃良一は〜


「っはっは…やっとモンスター全滅させたな。」


 たくさんのモンスターを全滅させ、さらに見つけたモンスターを探すサーチ&デストロイで暴走していた。


「あれ?ここどこだ?

 かなり遠くまで来たのはわかるけどな…。」


 良一…この日の暴走を見たプレイヤーが掲示板や攻略サイトに暴風の破壊者テンペストブレイカーと書き込まれ、そう呼ばれるようになる。


 あれ?良一なんかかっこよくなってない…?

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