第3話
ダイエットの煙が立ち上った。京符と伊里はマンションの部屋で扇風機を回していた。その煙を吸うと肥満細胞が減る。
「痩せっぽちが多いね」と伊里。「猫を飼いたいね」と京符。
少し夕方になると味噌汁の具の中から貝が飛び出した。京符のマンションは壁が真っ赤に染まっていた。まるで大惨事。
穴があった。海に続く穴が。伊里は足を突っ込んだ。伊里が産む海は赤い。京符は赤昆布を「美味い、美味い」と食べている。
既都は樽の様な身体をしている。「おまえもダイエットしろよな」と京符が言った。「栗の剥き方に性格出るよ」と既都も負けてない。
海の中から雪が出てくる。伊里の靴下の中からも。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます