第380話

「何よォ……! まさか【ネイビー】みたいに商標登録でもしたって言うの……」


「いや…、違うッて……

 あの話しさぁ~……!! 

 オレが、漫画化して良いかなッて……」



「え……❓❓❓ 漫画化……!!」



「そう、オレが……!!」


「ン~…、 私は、別に構わないけど……

 私の一存じゃ決められないよ……😒💦💦

 みんなにも了解取らないと……!!

 ッて言うか……。

 いったい、どんな話しよ!?

 あんまりエロい話なら却下するけど……」



「そんなエロくはないよォ~ー!!

 ンゥ~…、今のところ、決まってるのは、ドブ板通りで全員、【横須賀ストーリー】を歌って踊ったトコがクライマックスにするッて事くらいかなァ~……!!」



「あ、うん! まぁ、ねぇ~……😔💦💦」

 頷いた。あそこが一番、派手だし……

 クライマックスには違いない。



「ま、全体的には、ラブコメかな……!?」

「えェ…… ラブコメェ~……😒💦💦」

 


「そ、イチゴが走水はしりみずで溺れそうになった話しとか……」

「あ、あれ……😳💦💦💦」

 そうか……

 そんな事もあった。



「あと、さァ~…、イチゴとオレがキスした話しとか!!」


「あ、ああァァ~ー~……!!」

 私は大声で叫んだ。

 公園にいた人たちが驚いて、一斉にこちらを見た。



「フフ…、さっすがドブ板通りで、『横須賀ストーリー』を歌って踊っただけあるじゃン!!

 よく声が通るぜ!!」



「うゥ…、放っとけよ! あ!

 何でもありませんから…!!

 す、すみません……」

 私は周りに気を配り、愛想笑いを浮かべ頭を下げた。

 ショーリは素知らぬ顔だ。



「ったく、やっぱ、あの時、キスしたンだ!!」

 顔を歪め唇を手の甲で拭った。



「フフ…、あんまり可愛い寝顔だったから、ついね!!」


「ついね、じゃねェ~よ!!

 私のファーストキスだからァ~ー❗❗

 責任取りなさいよねェ~……」



「う~…ン、まぁね……」

 一瞬、空を仰いで考えていた。

 大きく深呼吸して、真顔になった。



「オレが…、漫画家で食えるようになったら……

 結婚して下さい!!」

 真剣な眼差しで右手を差し伸べた。



「な、何よ…… 急に……」

「フフ…、これでもずっと考えていたンだぜェ……」



「あのねェ…… これで、私にプロポーズするの。何回目……!?」


「さぁ…… 三度目だろ!!

 オレはあの時から、ずっとイチゴにメロメロなンだからさ➰💕」


「えェ…、あの時って?」

「フフ…、馬乗りになって、ボコボコに殴られた時からだよ…😉✨💕」



「あ、えェ~…?

 あんな昔ッから……!?」

「そ、殴られながら…、あァ~、イチゴって、真っ直ぐな女子だなって……!!

 それに……」



「それに、何よ…… 暴力的って言いたいンでしょ!!」


「フフ…、まぁ、あの時、オレはノックアウトされたンだよ!!」

「………!!」

 私は彼の告白を聴きながら、ずっと海に浮かぶ豪華客船を見ていた。



 ショーリはすぐ隣りに来て訊いた。

「どう! 三度目のプロポーズの返事は……!?」


「フフ…、そうねェ~……」

 私も少し考えた。

「良いわよ……😌✨✨」


「え……!? マ、マジ!!」


「ええ…、私がアラサーになって、も彼氏がいなかったら、考えてあげるわ!!」


「えェ~…? アラサーって、後、何年だよォ~ーー……!!」

 指折り数えていた。



「知らないわよ! それよりショーリ!! 漫画家で食べて行けるの……!?」


「あ、そうだった! じゃァ、イチゴが幸せにならない方が良いのかなァ~…!!」



「何、それ! 愛する人の不幸を願うのなんて、そんなの愛じゃないわよ!!」


「いや、幸せにはなって欲しいよ!! ただ彼氏が出来なきゃねェ~!!」



「フフ…、これから忙しくなるしねぇ!!」


「え…!? やっぱネイビーパーカー…… 本格的に売り出す気…!?」





∠※。.:*:・'°☆ノ∠※。.:*:・'°☆∠※。.:*:・'°☆

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る