第367話 完売

「やった~ーー 😆🎶✨」

「完売だ~ーーー❗❗」

 全員、その場でピョンピョンと飛び跳ねた。


 まだ観客の中には買いたかった人もいるようだ。

「え~…!! マジ~……

 もう売り切れなのォ~~…!?」

「も~、欲しかったのに……」


「あ、申し訳ありません……」

「すみません……」

 嬉しい苦情に対して全員で謝罪した。


 横で見ていたユリアンも鼻高々だ。

「フフ…、良かったわね」

「あ、どうも……」

 メンバーは会釈した。


「ほとんど私のお陰でしょ!!」

 アラサーには、到底見えない笑顔だ。

「え…?」全員で顔を見合わせた。


「フフ、そうね。ユリアン!! ありがと!!」

 ゴンちゃんがハグをした。


「ハッハハ…、あ、ねぇ…… そう言えば、私の分のパーカーは……!?」

 ハグされながら、私に訊いた。


「え、ああ…、ユリアンも買うのォ~~!?」

 驚きの声をサンタは上げた。

「当たり前でしょ! 買うために来たンじゃん。何よ。まさか、ないの? 私もメンバーでしょ……!!」


「さぁ…😅💦💦」

 サンタが首を傾げた。


「何よ。絶対、私もメンバーよ。そうでしょ…… ねェ…!?」


「わかってるわよ。ユリアンも仲間だって!!」

 ゴンちゃんがユリアンの肩を抱いた。


 こうして並ぶと、ゴンちゃんの方が大きくて年上に見える。

 恐ろしいほどの童顔だ。






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