第133話 疲れただろ
海水浴シーズンの過ぎた海の家はすっかり寂れ、半分以上、取り壊されていた。
私は海の家の裏手にある上水道で、うがいをして口を濯いだ。
近くには、かなり大きな浄水場があった。
もう一度、砂浜へ戻ると、ショーリは帰り仕度をして待っていた。
「さぁ、帰ろうぜ。溺れたンで疲れただろ!!」
「別にィ~…、溺れてないモン!!」
私は強がりを言い、波打ち際まで小走りで駈けていった。
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