第21話 ネイビーパーカーって、マジ~❓

『あ、ゴメン…… イチゴォ❗❗

 またあとで連絡するからァ~~……

 じゃァ~❗❗』


「あ、待って❗ サンタァ~~❗❗」

 必死に呼び掛けるが、向こうから勝手に通話が途切れた。


「おォ~ーい、もしもしィ~……

 サンタァ~~ー❗❗」

 いくら呼び掛けても返事は返ってこない。


「フフ……、やっぱ、【横須賀ネイビーパーカー】はウケるだろォ……😆🎶✨」

 自慢げにショーリは笑った。



「ッるさいなァ~❗❗ あんなダッサダサの親爺ギャグをウチが発信したと思われたら……❗❗」

 速攻でラインを確認した。



「ヘッヘヘ…… 良いじゃん❗❗

 オレがパーカーのデザイン手伝ってやるよ❗❗」

 馴れ馴れしくショーリは肩を組んできた。



「バァ~~ーーカ❗❗❗」

 思いっきり彼の手を払い退けた。


「痛ってェ……」ショーリは顔を歪めた。



 手をこまねいている間に、ラインでは、【横須賀ネイビーパーカー】の事で盛り上がっていた。



「うッわわわァ~~ーー😱💦💦💦」

 見ていられない。また眩暈がしてきた。




 すぐに電話が掛かってきた。

 今度は、着信画面に『ゴンちゃん』とあった。


 

「うっわ~、ゴンちゃんだァ~ー!!」

 どうしよう。




「誰、それ…… ゴンちゃんッてェ……

 今度こそ男だろォ~ー!? 

 ねぇ~、彼氏かよォ~ーー……!!」

 不満そうな顔で勝利ショーリが横から覗き込んだ。



「違うよ! ッるさいなぁ!!

 権田ゴンだ 麗華! 正真正銘、女子だって!!」


「フフゥ~ン…、ゴンダで、ゴンちゃんかよ……」

 鼻で笑った。

 


「いいでしょ。ちょっとォ~、向こう行ってよ!!」

 ウザッたい勝利ショーリを押し退け、通話ボタンを押した。



『やァ~…、もしもしィ~、イチゴ~❗❗』

 ゴンちゃんの明るい声が聴こえた。



「あ、はァ~、もしもし…!!」

 逆に、私はブルーだ。

 


『ネイビーパーカーって、マジィ~……❗❓』

 半笑いだ。絶対、バカにしてる。



「ンゥ…なの、マジじゃねぇよォ~ー❗❗」

 頼むからこれ以上、恥をかかせないで欲しい。






 ∠※。.:*:・'°☆∠※。.:*:・'°☆※。.:*:・'°☆

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