第14話 ダイエットかァ~!

 私はベンチに腰かけ、ハンカチで汗を拭った。


「はぁ~…… はぁ~……」ヤバい……

 なんてざまだ。


 ほんの少しジョギングをしただけなのに息が上がってしまった。


 拭っても拭っても汗が流れてきた。



「フフ…… なんだよ。イチゴォ……

 かなり運動不足じゃァ~ん✨😆🎶✨」

 ショーリは、何の断りもなく隣りに座り、バカにするような口調で笑った。


 二の腕が触れあうほど近い。



「フン…、っとけッて……」

 図星なので、つい視線を逸らせた。



 公園では子供たちが遊んでいた。



「ねぇ、コーヒーか、何か飲むゥ……❓」

 ガサゴソとコンビニ袋からペットボトルを取り出した。


「はぁ~…、飲むかよォ……!!

 せっかく運動したのが無駄になンだろ!」


「フフゥン……、なァ~ンだ……

 ダイエットかァ~!」

 視線が、徐々に私のお腹の辺りに下りていった。



「そ……、そうよ! 悪い……!?

 見るな❗❗ セクハラよ❗❗」

 何となく恥ずかしくなり、お腹を隠した。


「セクハラッて……😅💦💦」

 勝利ショーリは苦笑いを浮かべた。


 しかし……

 そうは言ったモノの咽喉が渇いた。


 コクッと咽喉が鳴った。




「フフ…、無理すんと脱水症になンぜぇ。

 ほら、水分補給しろよ!!

 コレなら太らないだろ……!!」

 今度は烏龍茶のペットボトルを差し出してきた。



「え、ああ…、そうね……!」

 脱水症か。

「じゃァ、ありがと……!」

 烏龍茶を受け取った。


 一気にペットボトルを煽った。


 冷たい烏龍茶が咽喉に心地好い。

「フゥ……、美味しかったァ~…😆🎶✨」



「へっへッ、このままCMに使いたいくらい美味そうに飲むねェ……😉✨✨」

 下手なウインクをしてみせた。


「フフン、そんな事はないわよ……」

 飲み口を拭ってペットボトルを返した。


「あァ~あ…、別に、拭わなくたって、構わないのに……」


「フン、こっちが構うわよ❗」




 ※。.:*:・'°☆∠※。.:*:・'°☆※。.:*:・'°☆

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