第11話 負けられない闘いよ!!

「そ、女子にとってダイエットとの闘いは、ワールドカップ日本代表の最終予選並みになのよ!!」

 こっちもだいぶ熱くなった。


「ハッハハ……言えた。

 あ……、私、こっちだから……

 じゃぁ、イチゴォ~、明日ねェ~……」

 サンタが手を振って離れていった。



「うん、バイバイ……!!」

 私も手を振り返した。



 サンタと別れると私の家はすぐそこだ。

 


 けれども体重の事を考えると、かなり憂鬱な気分だ。





 ( ^-^)ノ∠※。.:*:・'°☆※。.:*:・'°☆



 

「ただいまァ~❗❗❗」

 家に帰ると、カバンを放り投げ、さっそくバスルームへ入り、ヘルスメーターを出した。



 いつ以来だろう。



 正確に体重を計測するのは、夏休み前だろうか。

 いつになく緊張してきた。



 できるだけ目方が減るように下着姿になった。



 1、2キロの増加なら想定内だ。

 

 一週間あれば、元に戻す自信はある。



 お腹を凹ませ、ゆっくりと体重計に右足から乗せた。

 もちろん腹を引っ込めても1グラムも変わらない事は知っている。

 だが、小さい頃からのクセだ。


 ヘルスメーターに乗る時はいつもお腹を凹ませていた。



 クルクルッと、カウンターが動いていた。

 無性に心臓がドキドキしてきた。


 カウンターが止まった瞬間、

「うッぎゃァァ~~~ーー😱💦💦💦💦」

 私は声を限りに叫んだ。




「えェ……、何ィ~ーー イチゴ❗❗

 どうしたのォ……❗❗❗❗」

 すぐに母親が心配してバスルームを覗いた。



「い……、いや、な、何でもないよ……」

 震える声で何とか応えた。

 笑顔が引きつった。



 体重計のケージには、これまでの人生で見たこともないような数字がしるされてあった。


『うう、うゥ……😳💦💦💦』

 言えない……



 この夏だけで、も太ったなんて……


 恥ずかしくッて、言えるワケがない。



 オッパイが大きくなったなら、まだしもウエスト周りだけポッチャリだ。






∠※。.:*:・'°☆※。.:*:・'°☆ノ∠※。.:*:・'°☆

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