第10話 ラクダのコブと同じ……

「多分にDNAレベルの問題ね。」

「DNAレベル~…?」


「悠久の昔っから生物は飢餓との闘いなのよ」

「飢餓ねぇ……!!」

 確かにそうなのだが……。


「人類が飽食の時代を迎えたのは、ほんの100年くらいじゃない? だから生物は飢餓にそなえてお腹に脂肪を蓄えておくのよ!!」

 サンタの説明で少しは納得した。



「ラクダの背中のコブと同じ事よ……」

 私はサンタに笑いかけた。


「フフ……、まあねぇ。オッパイに蓄えられるようになるには、気の遠くなるような長い年月が必要ッてワケかァ~……」



「ま、ウチらが生きてる間には無理っぽいわねェ……」



「でも…、良いよねェ…… イチゴはァ~。

 スレンダーだしィ~ー🎶✨」

 羨ましそうにウチを見つめた。


「いやいや、そんな事ないよ。ウチもかなりワケ有りなンだって…… ほら、ねぇ……」

 苦笑いを浮かべ脇腹を摘まんだ。



「おおォ…… こりゃ、かなり来てますなァ~~ー😅💦💦」

 ついでにサンタもウチの脇腹を摘まんだ。


「ハッハハ…… ッでしょ……」空元気だ。

 最近、忙しさにかまけて体重計に乗っていない。

 脇腹周辺に余分なお肉がついていた。


 正直、最近は体重計に乗るのが怖い。



 これまでは勝手に自分は太らない体質だと思い込んでいた。


 だが、現実は甘くない。


 ルーズな生活を送っていれば、反動で余分な脂肪は胸ではなくお腹周りについてくる。



「まァ~、甘いSweetSの誘惑に勝つのは、受験戦争に打ち勝つくらい厳しいモノねぇ……❗❗」


「フフ、そうねェ……」

 今のサンタの言葉が身に染みた。








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