第9話 横須賀より、私だよ。ヤバいのは❗❗

「じゃ、明日! みんなで、企画を持ち寄りましょ!!」

 ユリアンの号令に従った。


「じゃ、そう言うことでェ……」

 みんな三々五々、帰っていった。


「ちょッちょっと……」

 ウチひとり、何か煮え切らない。

 


 しかしさすがに空気を読んで今日の所は、引き上げた方が賢明だ。





 ※。.:*:・'°☆※。.:*:・'°☆※。.:*:・'°☆





 校舎を出ると、まだ茹だるように暑い。

 日差しは容赦なく肌を焦がしていく。



 私とサンタは、学校から実家が近いので自転車通学だった。



 他のみんなは最寄りの駅まで歩いて行く。

「じゃァ~ねぇ」


 途中でウチらは別れた。



「ン……、マジ、ヤバいンだよねェ……」

 しばらく隣りで自転車を走らせていると、サンタがボソッと呟いた。



「え……、何、そんなにヤバいの。

 横須賀……❓❓」


「ハッハハ…… 横須賀より、私だよ。

 ヤバいのは~❗❗」

 かなり深刻な悩みのようだ。サンタの顔色が曇った。




「え、何よ…… 私の方がヤバいッて…… 

 そんなにヤバい事に関わったのォ……❓」

 いったいどんな悩みだろう。



 大学へは推薦で進学が決まっているのに、まだそんなヤバい事があるのだろうか。




「うゥ~ン…… この夏さァ~、クーラーの効いた部屋でゴロゴロ寝転がって、お菓子ばっか食ってたら……」

 少し自転車のスピードをゆるめた。



「え……」お菓子ッて……❓❓



 サンタは、耳元へ顔を寄せてきた。

「ン……、3キロばかり太ってさァ~……」

 声をひそめささやいた。



「え、3キロォ…… ウッソォ~ー……」



「マジ、マジィ~…… 出川じゃないけど、ヤベェ~よ。ヤベェ~よ…… だぜェ❗❗」

 下手なモノ真似をした。



「フフ…… だよねぇ。お菓子とSweetSは別腹べつバラだもんねェ……」

 ダイエットならウチも他人事ではない。



「だってさ、脳を活性化させるには糖分補給しかないじゃん❗❗」

 サンタはこめかみを指差した。



「フフ…… デ💟ノートのエルかよ❗❗」

 お菓子を山のように食べている様子が頭に浮かんだ。



「ッで、余った糖分は、どこに行くかッて言ったら、ここに蓄積たまるッてワケよ……」

 自分の脇腹をツネッた。



「うッわァ~…… リアルゥ……

 確かにねぇ、何で余った脂肪はオッパイに集まらないのかしら……」

 まったくオッパイは大きくならないのに、お腹周りだけは、すぐに出っ張ってくる。




 ∠※。.:*:・'°☆∠※。.:*:・'°☆※。.:*:・'°☆



 

 

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