第6話 過疎化……

 窓から部活にいそしむ生徒たちの声が響いてきた。



「だって…… 海を…、東京湾を大規模な埋め立てをやったじゃん❗❗」

 まだサンタは納得できないようだ。



「そうだよ…… 平成町は東京湾を埋め立てて、ビルとかマンションをボンボン建ててンでしょォ……」

 ゴンちゃんも不満な様子だ。



「そうよ。いくら何でも横須賀のはずないじゃん!!」

 一斉にクレームがついた。



 どう考えても私たちは横須賀が日本で一番、過疎化が進んでいるとは信じられない。




「そ、逆に、増えてンじゃねぇ……❓」

 サンタも首をすくめた。



「ううン…… みんな、上町うわまち住人ひとたちが平成町の方へ移動してるだけなのよ」

 ムッチが冷静に応えた。



「えェ……❓❓ マジィ~ーー」

 そう、私たちは何も知らなかった。



 増えているなら未だしも、地元の横須賀が過疎化しているなんて寝耳に水だ。




「この前…… NHKでやってたンだよ!」

 ムッチがボソッと呟いた。



「えェ……?」

 一瞬、教室内に重苦しい沈黙が訪れた。


 外で部活をしている生徒たちの声だけが耳に届いた。

「マ、マジかよ……」

 サンタが呟いた。



 みんな、沈痛な面持ちだ。


「ゲェェ~ー❗❗ マジだよ~ーー❗❗」

 スマホを手に、ニコこと門田仁美がググッた。


「な、何ィ……❓❓」全員が彼女のスマホを覗き込んだ。



「見てよ。横須賀が人口流出、ワースト ワンだって、さ……」

 


「過疎化ッて事では、まだ上があるみたいだけど…… 人口流出では……」

 横須賀の人口は約四十万人なので、年三千人流出しても、過疎化率では、まだ上があった。



「マジィ……❓❓ だって、ウチらの横須賀だよ」

 みんな言葉もない。



 しかし信じられない事だが、Googleで検索したのだから事実なのだろう。





 ( ^-^)ノ∠※。.:*:・'°☆ノ∠※。.:*:・'°☆



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