第5話 日本一、過疎化……横須賀❗❗

「ねぇ、知ってるゥ~……🎶✨💕」

 嫌に色っぽくユリアンがウチらを見廻した。



「え……、何を……!?」

 眉をひそめてサンタが聞き返した。



「今……、日本で一番、過疎化が進んでるトコって、どこかァ~…❓」

 またユリアンは、ゆっくりとウチらを見回した。



 なんだよ。クイズか……



「え…!? さぁ……」そんな事、まったく興味がなかった。



 皆、顔を見合わせた。

 一同、あからさまに肩を竦め首を振った。



「う~ン…… 東北の方でしょ」ゴンちゃんが呟いた。

「そ、岩手とか…… 青森じゃないの…!?」

 ニコも同意した。


「あ、そっか! わかった。

 福島でしょ! 原発の関係で……!!」

 サンタも頷いた。

 この頃は、まだ地震の影響が色濃く残っていた。




「そうねェ……」ウチも納得して頷いた。

 当然、福島だと思った。



 なんと言っても、2015年当時、原発事故の被害は甚大だった。

 



 間違いなく人口流出ナンバー1は、東北の福島だろう。




「ううン…… 違うわ……」

 ムッチこと、川原睦美が首を横に振った。


 美少女で、インテリと言う才色兼備のお嬢様だ。



「ここでしょ❗❗」ニヤリと微笑んで床を指差した。




「え、ここッてェ……❓❓」

 他の生徒らは目を丸くし、キョトンとした。もちろんウチもだ。



「フフ……、ここ。横須賀よ❗❗❗」

 ムッチがアイドルのように笑顔で応えた。



「え……❓❓」横須賀……

 そんな、まさか。



「マジィ~ーー……❗❗ 何でェ……❗❗」

 みんな、一斉に声を張り上げた。



 そりゃ、あり得ない。私だって、にわかには信じられない。




「横須賀は今…… 年間3千人も人口が流出してるのよ」

 少し辛そうに眉をひそめて、ユリアンが呟いた。



「な、3千人も……」年間三千人ッて言えば、学校ひとつが消滅するくらいか。



「ウソだァ~~ー❗❗ そりゃ、シャッター商店街も増えたけど……❗❗」

 サンタも信じられないと言う顔だ。






 ( ^-^)ノ∠※。.:*:・'°☆ノ∠※。.:*:・'°☆

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る