第3話 自由を奪って

「えェ~… 良いじゃン! 合コンくらい」

 ゴンちゃんこと、権藤麗華が横からクレームをつけた。


 大柄で、ショートカットが良く似合った。

 元バレー部で170センチ以上あるが、本人はかたくなに、169センチと言い張っていた。



 男子にも女子にも人気が高い。特に後輩の女子に絶大な人気を誇っていた。




「ダメよ! 夜の街、徘徊して逆ナンとかしたら速攻で推薦取り消しだからねェ……!!

 わかってるのォ~ーー……❓❓」

 一同を見回した。いつになくユリアンは厳しい。



「あァ~ー、汚ッたねぇ! そうやってウチらの自由を奪っていくンだ!!」

 こっちも全員でブーイングだ。



「そんなこと……」

 わざわざ言われなくても、ウチらは夜の街を徘徊うろついたりなんかしない。



「ハイハイ…… だッから、あんたたち、暇だと、ロクな事をしないでしょォ……」

 パチパチと手を叩いて、ユリアンは私の目の前に座った。



「ン……、わかったわよ。じゃ、どうしろッて言うの…… 私たちにボランティアでもしろってェ……❓」

 ゴンちゃんが逞しい肩をすくめて苦笑した。



「恵まれない子供らに勉強でも教えろッて、言うワケェ……❓」

 ムッチこと、川原睦美だ。Y高校の誇るクールビューティ。知性派美少女だ。



 のちにモデル事務所にスカウトされるが、顔が小さく隣りに並んで写真を撮りたくない。


 美少女の上にスタイルも抜群で、彼氏が居ないのが不思議なくらいだ。




「フゥ~ン……、だったらウチらにも彼氏を紹介してよォ……❗❗❗」

 ウチもユリアンに催促した。







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