第2話 不純異性交遊なんて……

 そう、ウチらは高校3年生。



 ここは、県立Y高校。

 横須賀では最も偏差値が高い高校として有名だ。



 在校生の私が言うのも烏滸おこがましいが、年に10人ほど東大へも進学している横須賀で一番のエリート高校だ。




 当然、高校3年のウチらも受験戦争の真っ只中にいるはずだった。





 だが、しかし……

 



 ウチらは、【推薦】で大学へ進学が決まっていた。




 もちろん成績だけではなく品行方正、学校行事には積極的に参加し、先生たちの受けも良くなくては【推薦】は得られない。




 教師の言う事は出来る限り聴くようにしていた。



 もちろん担任のユリアンの申し出もだ。


 


 所謂いわゆる、ウチら優等生と言うヤツだ。


 


「ねぇ~ー、イチゴォ……!!

 暇でしょォ~ー。 暇よねェ~ー❓

 超ォ~ーーヒマじゃないのォ~ー❗❗

 ヒマそォ~な顔してンじゃン……❗❗」

 まるでユリアンは取り調べのように、私の顔を覗き込んだ。



「ン……❓」おいおい、なんだよ。



 今度は、ウチを狙い撃ちか。

 マンツーマン ディフェンスかよ……




 どんな密着マークだよ。うざったい。

 南米のディフェンダーかァ~……



「あァ~、ハイハイ…… わかったわよ。

 ヒマよ。ヒマ、ヒマ……ドラクエの一面から暇ッすよォ……❗❗❗」

 実際、推薦が決まってからやる目標ことがないのも確かだ。



「いやァ~、良かった。だと思ったわ。

 推薦が決まったからッて、合コンなんかにウツツを抜かしちゃ、ダメだから❗❗❗

 不純異性交遊なんて、もっての他だからァ~❗❗

 解ってるわよねェ~ーー❗❗」

 グルッとメンバーを見回した。



「はァ~……、古ゥ……。何ィ…、その不純異性交遊ッて……、いつの時代の話しィ~❓

 昭和に絶滅したンじゃないのォ……❗❗」

 すかさずウチが突っ込みを入れた。









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