桜子~7~
いつも面倒な朝礼を終える。うーん、来ない。休みなのかもしれない。私に会いたくないとか……。そんなわけないか、そこまで私は朔に影響を与えるような人物ではない。
何も考えず授業受けよう。
数学はどうしてこう難しいのか。宿題はしてきたけど合ってる自信がない。それなのに今日はあたりそうな予感。
「はい、授業始めます。宿題出してたよな? あてるから前出てきて書けよー」
あたりませんように、あたりませんように。
「じゃあ、伊藤。今日は伊藤の列だ。問題数と人数もちょうどだしな」
私はどうしてこう誰かに巻き込まれるのか。私の席は伊藤の三つ後ろだ。
八重ちゃんに答え聞いてみよう。こういう時隣の席だといいよね。
「八重ちゃん、八重ちゃん。ここ答え何になった?」
一時間目からさっきまでとは打って変わって、眠そうな八重ちゃん。
「んー? 宿題? あたんないもん、やってないよ」
全然隣の席が役に立たなかった。うわぁ、自分のを信じるしかないなぁ。
黒板に答えを書き席に戻るその途中に教室のドアが開かれた。
朔だった。
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