第203話  水面の藁


 それから2日経った頃、奇妙な命令が下された。


「お出迎えねえ……穴掘りもまだ残ってんのに……」

「荘園作業の奴隷達が殆んど倒れてしまったんだ。仕方ないさ……」


 屋敷の門をくぐり、街に繰り出す九郎のボヤキに、チェリオが若干顔を引きつらせて苦笑いを浮かべていた。その苦笑いの中にも寂しさとも悔しさともつかない、苦しげな感情が僅かに混じっている。

 その言葉の意味するところは、思考することの無いロボットのような奴隷であっても、長年付き合って来た奴隷達が次々と病に倒れ死んだと言うこと。奴隷仲間の死を、彼はどういう心境で受け止めているのか。

 たった半日付きあった奴隷の死に対して、かなり心を揺さぶられていた九郎は、やり場の無い怒りのぶつけ先を彼らの主人に向ける。


「そのシオリお嬢様はいったいいつになったら出歩くんでしょうかねぇ? ったく……弱みを握ろうにも部屋から一歩も出ねえどころか、一人でシーツにくるまってんすよ?」


 荒んだ心を表すかのような険を含んだ物言い。

 九郎の言葉にチェリオはハハと愛想笑いを返し、肩を竦めてニヒルな笑みを浮かべる。


「実際助かってる俺の身としては、複雑な心境だな……。なにせ街に行った事が理由で、あれから呼ばれて・・・・無いからな」

「疫病が移るのが怖えってか……。老い先短え老人は大変だな」


 悪態を吐く九郎にチェリオはもう一度苦笑いを浮かべる。

 九郎の言葉の通り、シオリは屋敷内で疫病の患者が出てから一歩も部屋の外に出ようとはしていなかった。

 老齢の為か、それともこの世界の病原菌に耐性を持っていないと感じているからか、どちらにせよシオリはこの病魔を殊の外恐れているようだった。

 その為、シオリの弱みを握ろうと日々監視の目を光らせていた九郎も、ばら撒いた欠片が尽く無駄になっている状況に歯噛みしていた。

 あれだけ痛い思いをしたと言うのに、シーツに包まり日がな一日外を睨んでいるシオリを見続けるのは、苦痛以外の何物でも無い。


「なんでアタシまで駆り出されてんだ……。フォルテを見ててやらねえと……」


 九郎が顔を顰め遅々と進まない状況に弱り顔を浮かべていると、リオの苛立った呟きが聞えて来た。

 別々の部署となったリオも今回の命令に組み込まれていた。


「相手がどんな奴だか分からんってことで、アルフォスがな……。相手が女だったら俺らで充分なんだろうが……」


 その苛立った声にもチェリオが宥めるように答えた。

 弱り顔で肩を竦め、どうしようもないと諦めている感じがする。


「薬……ねえ……。本当にあると思ってんすか? チェリオさん。西区で煙の数が少ないからって……それだけで決めつけられるもんじゃねえだろうに……」


 リオへと向けたチェリオの言葉に、九郎が割り込み空を仰ぎながらぼやく。

 見上げるのは雲一つない青空。そこには幾筋もの黒い煙がたなびいていた。

 全てが命の憩いを告げる暖かな食卓の煙では無く、死を告げる告別の狼煙のろしだ。シオリは薪を使う事を嫌っていたが、それは広大な敷地を持つシオリだから取れた手段でもある。

 街の中で土地も持たない人々は、どうしたって疫病で死んだ患者は焼かなくてはならない。そうしないと、病がさらに撒き散らされてしまう。それだけでなく、暑い砂漠の街で死者が出れば瞬く間に腐敗し、その匂いに弱った心が更に病む。

 疫病で死んだ者が出た家は、時を待たず全滅する運命にある為か、家ごと燃やされてしまっていた。


 そんな死の黒煙を吐き続ける街の様子を、窓越しに見るしかやる事が無かったシオリが突如下した命礼とは――。


 西区の商業区域からたなびく煙の数が他の地域より少ない事に気が付いたと、シオリは西区に病を防止する薬があるかも知れないとふみ、急遽調べるように命令を出したのだった。

 その使いに白羽の矢が立てられたのが、もはや何でも屋と化しつつあった九郎と、商人出身のチェリオ。そしてリオはと言うと……。


「綺麗所がシオリお嬢様を除くとリオしか残って無かったんだ。薬師が男だった場合は、頼んだぜ?」

「くそっ……。約束守れよ? フォルテの分の薬をくすねてくれるって言う約束!」

「分かってるって。だからこそ他の奴らを付けて来なかったんだ。交渉するやつが一番利を得るのは当然の権利だからな」


 この混乱したさなかの街で、金銭の価値は如何ほどのものだろうか。多くの金をもってしても病を防ぐ手立てがない事は、シオリ自身が証明してしまっている。第一金をいくら持っていようとも、使う事が出来ない。疫病の所為で街は死んだように閑散としている。ここで大金を持っていても、使う場所が無ければそれはただの綺麗な金属片にしかならない。


 そんな状況下で薬師を尋ねるのであれば、別の交渉材料を持って行かなければならない。

 リオの役目は、薬を持っている者が男だった場合を考えての色仕掛け要因だった。

 弟を人では無くしたシオリの為に働くなどまっぴら御免と言い放ったリオだったが、先の言葉の通り、薬があった場合に融通するとのチェリオの言葉に、しぶしぶながら引き受けた形だった。

 幸いな事に、畜産とされた人々からはまだ患者は出てはいなかった。元から隠されるように作られていた畜産場は、風の通りが遮られていた為だろうか。もしかしたら獣と掛け合わされていた事が理由にあるのかも知れない。しかしいつ罹患してもおかしくない状況でもある。


「さて……ここから先が西区だが……。俺らが前に焼いた場所は除外するとして……。はあ……時間がかかりそうだぜ……」


 西区に差し掛かった通りで、チェリオは肩を落として一人言ちる。

 シオリの予想だけで振り回されている感が否めないが、これから「いるかもしれない薬師」を捜して一件一件尋ね歩かなければならない。

 砂漠の街ではあるが、このバッグダルシアの街は人口3万人を優に超える。その6割が奴隷だとしても、その数は膨大だ。疫病で1万を超える人が死んだとの噂はあるが、果たして今生き残っている人々は何人いるのか。

 そんな暗い心配を胸に、九郎も肩を落として先を見据えた。


☠ ☠ ☠


「チェリオさん。本当にいそうだってのはどう言う事っすか? さっきの人だって知らないって言ってたじゃんか」


 日が西に傾きかけた街の中、九郎の大声が響いていた。

 朝からずっと家々を訪ね歩いていた九郎達だったが、どの家でも薬師の存在など知らないの一点張りだった。

 領主の使いと名打って尋ねていたが、住民の態度は冷たくそっけないものだった。

 ――それよりも扉を開けるな、風を運ぶなと鬼の形相で追い払われる始末。

 先の一件でシオリから住人を見捨てた形になった事は明らかであり、住民の態度も仕方が無いと言えるのだが……。


 しかしチェリオは何故と思うほどに根気よく、薬師の所在を求めていた。

 彼もシオリに含むところがある事は間違い無いのに、そのシオリの為にこれほど献身的になっている事が理解できない。

 九郎とて薬師が本当にいるのであれば、今も病に苦しんでいる奴隷達の為にも、またリオやフォルテの為にも探したい気持ちはあるのだが、シオリの想像上だけの存在である可能性の方が高いのだ。

 街の利益のほぼ全てを把握しているであろう領主のシオリが、薬などと言うこの世界、この地域では珍しい物を扱っている商人を知らない訳が無い。


「実はアンタ、領主側の人間なんじゃないのか?」

「おいっ!? ばか……」


 九郎の頭の片隅にも過った考えを、リオが口にしてしまった。

 思っていても言わないで置いた方が――と言うより言っても良い事など一つも無いと、九郎がリオを嗜めるが、その呟きはチェリオの耳にも届いてしまっていたようだ。


「あのなぁ……」


 リオの言葉に先頭を歩いていたチェリオが呆れた様子で振り返っていた。

 これだからと言わんばかりに蔑みの表情を浮かべて、これ見よがしに溜息を吐き出すチェリオ。


「お前は確か生まれながらに奴隷だったよな……? 学が無いのは仕方が無いが、これだけは覚えておけ。自分の思った言葉を口にするってのは、自分を曝け出すのと同義だ。言葉を口にする時は考えろ。その考えはお前の選択を表してしまう。見えない筈の心を見せてしまう」


 その言葉を口にするチェリオの表情は真剣だった。

 商人であったチェリオの格言なのか、重さを伴ったチェリオの迫力にリオだけでなく九郎も口を噤む。


「それに……なんで俺がこれほど真剣に薬師探しをしているのか、クロウも分かって無いみたいだな?」


 火の粉が飛んできたと言わんばかりに首を竦める九郎に対し、チェリオは更に大きなため息を吐き出し、呆れたように片手で顔を覆うと、打って変わって口の端を僅かに上げた。


「全く……よく考えろよ? 俺たちが血眼になって探す価値があるだろうが? 薬師がいれば……その行方を俺たちだけが掴んでいれば……」

「……うん? ……………………!? シオリの弱みか!」


 チェリオの言葉の意味を理解しようと、口をへの字に結んで考え込んでいた九郎は、ハッと気付いて顔を上げた。

 あれほど病を恐れているシオリに対して、薬師の存在は『強請る』材料に成り得ると、チェリオは考えていたのだ。

 強請る材料を探してシオリの監視を続けていた九郎とは別の視点。脅す事、害する事で奪われたものを取り返すのではなく、救済を仄めかして交渉しようとするチェリオのスマートさに九郎は感嘆する。


「すっげー! 考え付かなかった……。チェリオさん頭いいっすね」 

「よせやい……。どうだ、リオ? 病の蔓延る街に繰り出す価値はあるだろう?」


 九郎の手放しの称賛に、チェリオは照れくさそうに視線から逃げ、リオにニヤリと微笑んだ。

 顔も頭も良いとなると、シオリが『シンエイタイ』に選んだ理由も理解できる。もしかしたらこのメンバーを使者になるよう企てたのもチェリオかもしれない。

 チェリオのキメ顔にリオも先程の不満顔は消え、真剣な表情で大きく頷く。


「そんじゃ真剣に探しますかっ! ……で、チェリオさんは何で薬師が本当にいそうだって思ったんすか? 皆いないって言ってたじゃんか?」


 チェリオの言葉にやる気を漲らせ、駆け出しかけた九郎はハタと足を止めて振り返る。

 確かに薬師がいればシオリとの交渉材料にはなるだろうが、これまでほぼ一日掛けて探し回っていると言うのに、どの家の住人達も口をそろえて知らないと言っていたではないか。

 なのにチェリオが薬師の存在に希望を持つ根拠が分からない。折角見つけた希望だが、そもそも薬師の存在自体がシオリの憶測なのだ。散々探し回って無駄足を踏む可能性の方が遥かに高い。


「クロウ……。お前は馬鹿じゃ無いのに……バカを見るタイプなんだな……」


 しかし九郎の言葉にチェリオはこれまた呆れた様子を相していた。


「はあ?」


 禅問答のような言葉に九郎は間の抜けた声を出す。

 意味が分からないと言ったふうの九郎に、チェリオはまた一つ溜息を吐いて言葉を続ける。


「お前はアレだ。頭が悪い訳じゃないのに騙されやすい典型だ。人の話を鵜呑みにしちまう。あのな、よく思い出してみろ。今迄尋ね歩いた先の奴らは、誰一人俺らの言葉に興味を示さなかっただろうが」


 なんで分からないんだと言った感じで、チェリオは口の端を歪めていた。


「え? それはシオリが街の人たちを見捨てるような態度を取ったから……」


 九郎はキョトンとした顔で首を捻る。

 ほぼ一日かけて薬師の存在を尋ね歩いていたが、チェリオの言う通り皆が皆、殆んど九郎達の話も聞いてくれなかった。領主の使いとの言葉は、住民には悪感情として広まっているものだとばかり思っていたが……。


「あほか! それとこれとは別なんだよ! あのなぁ……、これだけ疫病が猛威を振るってるって時に、その疫病を防げるかもしれない薬師の存在だぞ? 普通、興味を示すに決まってるだろう?」


 九郎の言葉に、チェリオは可哀想な人を見るような目を向けてくる。


「それが聞いてみれば誰もが口を揃えて『知らない』だ。重要なのはここだ。全員同じ反応ってのは、おかしいとは思わないのか? こんな危機的状況に陥ってるのに、助かるかもしれない情報を皆が皆『知らない』って突き放すのはおかしいだろう?」


 言われてみればと九郎は納得を示す。

 確かにこんな状況だ。疫病と言う目に見えない脅威を恐れて、人々は家に籠るしかない状況。いつ治まるのか、そもそも治まるのか。為政者であるシオリが閉じこもっている今、人々のストレスはピークに達していると言っても過言ではないだろう。

 そんな中、『病を防げるかもしれない』薬師の存在は、人々にとっては蜘蛛の糸と成り得る情報に違いない。力のある領主が探しているとの事実は、それだけで信憑性を跳ね上げる。


「普通な、溺れた人間は例えそれがちっぽけな小枝であろうと、毒蛇だろうと縋っちまうものなんだよ。それにアイツら、『知らない』って言った後、目線を同じ方角に向けてたからな」


 そんな所まで見ていたのかと九郎は感嘆の吐息を飲み込む。

 人の目を見て話をするのは九郎も基本と思っているが、今日訪ね歩いた人々は皆余裕も無さそうに追い払われた。その後の彼らの様子など見ていなかったが、そんな仕草をしていたとは。


 チェリオは眼を丸くして固まる九郎に、もう一度大きなため息を履いて額を弾く。


「クロウ。人はなあ……嘘を吐くんだよ。覚えとけ」

「はぁ……」


 その言葉は、人の言葉を鵜呑みにしがちの九郎に対する忠告だったが、本人に伝わっていたかは定かでは無かった。


「おい……あれって……」


 九郎がチェリオから含蓄のあるお言葉を頂いたその時、チェリオの言葉の意味を自分も理解しようと難しい顔をしていたリオが顔を上げた。


「ああ……。当たりだといいな」


 リオの目線を追ったチェリオは、小さく呟いて目をスウッと細める。

 その雰囲気の変化に九郎は流され、低く構えを取っていた。

 チェリオとリオが見つめるその先には、人の行き交いなど無くなってしまったかのような静かな街。その死んだ街の中の一軒、中くらいの少し寂れた家から一人の人影が現れていた。


「どっちを調べる?」


 辺りを伺うように周囲を確認していた人影――何かの荷物を大事そうに胸に抱えた、年若い奴隷の姿を確認しながら九郎はチェリオに問い尋ねる。


「出てきた家の方だな。あの奴隷の今の主人は記憶している。家が空振りだったら調べれば良い。それに奴隷が重要な情報を持っている可能性は低いだろ? なんせ馬鹿ばっかりだからよ?」

「俺を見ながら言うんじゃねえよ……。俺ら全員奴隷だよ、馬鹿野郎!」


 ニヤリと笑って答えるチェリオに、九郎は小さくなりながら渋面した。


☠ ☠ ☠


 その家は他の家との違いなど無い、中規模の普通の家だった。

 死んだ街の例に漏れず、その家も息を殺しているかのように静かだった。


「ん? この家は確か……一年前に無人になっていた筈……」

「息遣いも聞こえない……」


 家を眺めチェリオは訝しげにしながら顎に手をやる。

 野盗時代に覚えたのか、耳を壁につけて中の様子を伺っていたリオも顔を曇らせる。

 奴隷管理を仕事にしていた為か、チェリオは街のほぼ全ての戸籍を把握していた。奴隷の数を除いても街の人々の数は膨大だ。およそ4000戸の住民を把握しているとは、チェリオの有能さは計り知れない。


 また一つチェリオに感心しながら九郎は扉に目を向ける。

 チェリオに有能さを見せつけられてばかりで、少々立つ瀬が無い。


「じゃあ俺が見て来るッス」


 少しでも役立とうと、九郎は偵察を買って出る。

 人がいない筈の家から人が出てきた。なのにその家からは息遣いが聞こえない。怪しい事ばかりだからこそ、そこには危険が潜んでいるかもしれない。


(俺に出来る事って……壁役くらいしかねえしなぁ……)


 扉の前に立ちながら、九郎は眉を下げる。

 死なない自分・・・・・・が出来る事は、体を呈して守ることくらいしかないと思っていた。

 しかし疫病と言う形の無いモノに対して、『不死』の自分は壁役にすらなれない。どれだけ九郎が頑張っても、触れず、目に見えない病に対抗する手立てなど無かった。


 本当は街に出向く事も危険だと感じていた。九郎には無くても、リオやチェリオは罹患の可能性がある。

 死者を弔うにしても、少しでも他の人々から罹患の可能性を遠ざけようとした部分も有る。

 しかしそれでも日々死者は増えていく。


 九郎はここ毎日自分の力の無さに打ちのめされていた。


 だからこそ危険の可能性があるのなら、いの一番に飛び込む事くらいはと気合を入れる。

 慎重にドアノブに手を掛け、ゆっくりと押しあける。ノックをするべきかとも迷ったが、リオの「人の息遣いが聞こえない」との言葉に警戒した形だ。


 今し方人が出て来たのだから鍵など掛かっている筈も無く、軽い軋みの音を立ててゆっくりと扉が開かれる。隙間から伺うと中は薄暗く、埃っぽい。赤い夕陽に照らされた室内は荒れ果てており、そこがずっと無人であったことを物語っているかのようだ。


「!?」


 不意に顔面に黒いものが飛び込んできた。

 顔を圧迫される柔らかい衝撃に九郎は驚きの声も封じられる。

 予想もつかない力に押し倒された九郎は、もんどりうって尻餅を付く。


「「「クロウ!!」」」


 離れた場所で待機していたチェリオとリオから同時に声が飛んでいた。

 そしてその声にはもう一人分、意外な場所から重なって聞こえた気がして――。


「アルトぉぉぉぉ?」


 押し付けられた圧力に九郎は素っ頓狂な大声を上げていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る