第164話  悲しい欲望


「もー……こんな朝早くに誰だろ?」


 アルトリアは困惑した表情を浮かべて呟く。

 朝っぱらからこうガンガン扉を叩かれることなど、この100年は無かった事だ。

 以前に狼に襲われて逃げ込んできた猟師が来てから、もう100年も経ったのかと少し感慨に耽る。


 山奥の寒村に閉じこもっていればそう頻繁に人と出会う事は無い。

 自分を抱きしめられる男が現れるのをずっと待ち続けているアルトリアとて、自分の体が命を吸い取る事はとっくの昔に気が付いている。だから村を出て自ら街に繰り出す事はしていないし、こちらから抱きつこうとも考えていない。自らを未だに狂っていないと信じるアルトリアは、進んで『魔死霊ワイト』の眷属を量産する気にはなれなかった。


 『魔死霊ワイト』――人と何ら変わらない姿形のまま人の命を吸い取る化物。そう世間一般に認知されているのは、『魔死霊ワイト』の眷属の方であろう。だが彼らに意識は無い。たんなる生前と変わらぬ肉体を持ったアンデッドに過ぎない。マイナス方面に傾いてしまった『魔力』の所為で、ちょっとやそっとじゃ滅びない体を持っているが、ただそれだけだ。生命と接触すると生命力を吸い取る事は出来るが、アルトリアのように内に溜めこむ事は出来ないし、また意識が無い為、学ぶこと、経験を積む事も出来はしない。

 文献によれば『魔死霊ワイト』の眷属は、巫女が孤独で精神を壊さないようにと、死んだ後まで侍る従者の役割を担っていたそうだ。意識の無い人形遊びで精神の安定を保てるものか……アルトリアも最初は呆れていたが、長年一人で暮らしているとどうしたって人の気配が恋しくなる。


(ボクから手を出してる訳じゃ無いし……)


 酷い言い訳だと自分でも感じながらも、アルトリアは人を拒む事が出来ない。

 自分からは近寄らずを300年貫いていても、向こうからこられたら拒む事が出来ないのだ。

 もしかしたら……限りなく低い可能性であっても、アルトリアは未だに信じていた……いや、信じていたかった。

 自分を迎えに来てくれる王子様の存在を。


 だからアルトリアは訪れた人を招き入れる。

 こんな山奥に分け入って来る人間だ。男しかおらず、また猟師や冒険者のように粗野で乱暴な者が殆んどを占める。アルトリアから求めなくても、乱暴に強引に犯そうと組み敷いて来る。

 それだけの魅力が自分にある事を自覚しているが、自ら求めようとせず彼らに選択権を委ねる事で、自分の中の罪の意識を緩和しようとしているに過ぎない。

 卑怯で小狡い言い訳――それでも求めてしまうのだから自分の業も深い……。


(そう言えばクロウが初めてだったんじゃない? ボクを襲わなかった人……)


 先日拾った青年だけがアルトリアに指一本触れて来なかった事を思い出す。

 先に触れないでと言ってはいたが、本当に触れて来なかった人間は初めてだった。

 女の一人暮らしに男一人が転がり込んで来て、何も起きない筈が無い。300年でただの一度も無かったのだから、彼もその内痺れをきらして襲って来るだろう――そう思っていた。

 一瞬男色か不能なのかとも思ったが、そうでは無いことは邂逅の際に確認できていたし、何度も視線を胸に感じた。なのに5日も生活を共にしながら、本当に一度も触れようとしてこなかったのは驚愕に値する。


(またね……か……。初めて言ったセリフかも……)


 再開の約束の言葉を信じるほどアルトリアも馬鹿では無い。ただでさえ何も無いうら寂れた寒村だ。

 自分一人に会いに来るほど奇特な者はいないだろう。それに再会しないほうが彼の為だ。なのに口をついてしまった言葉。

 最後の日はかなり危なかった。父親以外の異性と5日も寝食を共にする事など無かっただけに、自分の方が抑えが利かない状態になってしまうところだった。

 300年人を襲わずを貫いてきたのに、もう少しで自ら決めた誓いすら破るところだった。


(次また会っちゃったら抑えきれないかも……。はぁ……とことんエッチだなぁ……ボクって……)


 ――人を襲わない――

 これだけが自分を人として繋ぎとめている、最後の鎖だと感じていた。これを破ってしまえばその瞬間、身も心も自分は恐ろしい『不死の怪物アンデッド』になり果ててしまう。そんな気がしていた。

 それもまた自分の中の勝手な言い分だとも感じる。朽ちる事も、衰える事も、死ぬ事も無い自分が人であるものか……と。


「もぅ……どうかしたのかい?」


 一人自嘲しながらアルトリアは扉を開ける。

 扉を開きながら浮かべた笑顔は、男をたぶらかすには充分な魅力を孕んでいた。


☠ ☠ ☠


 扉を開けると最初に目に飛び込んできたのは、銀色の甲冑。

 正直馬鹿かとアルトリアは思った。

 冬山の中で金属の甲冑など自殺行為もいいところだ。ただでさえ寒いこの地方ですぐに体温を奪われる金属製の甲冑を着こむ馬鹿がいた事に、まず驚きを覚える。雪山から全裸で流れてきた男もいたが……。


「どうかしたのかい?」


 また彼を思い出してしまい苦笑を噛み殺したような笑顔で、アルトリアは首を傾げる。


「ふむ……煙突から煙が登っていたから取り残されているやもと来て見れば……」


 鎧から困ったような声が漏れた。

 アルトリアが視線を上へと向けると、そこには眉を下げた一人の男が立っていた。

 煙突の煙が上がっていたから人を呼び寄せてしまったのか――アルトリアは男の言葉に頬を引きつらせる。

 普段は炊事以外に火を焚く事はしない。『魔死霊ワイト』となったアルトリアは、寒さは感じるが凍え死ぬことも無い。薪の節約の為にも普段はそう頻繁に火を使いはしてこなかった。

 しかし今のアルトリアの家には大量の薪が余っている。先日去ったクロウが残して行った薪の量は一冬使っても余るほど大量だ。折角貰った厚意なのだからと、贅沢に使っていたことで普段では見えない場所からも煙が見えたのだろう。


「ベイガン様……どういたしましょうか……」


 武骨な騎士といった格好の男は、困ったように頭を掻き後ろを振り返る。

 見ると男の後ろには総勢30と言ったところの同じ格好をした騎士が並んでいた。


 なんだか様子がおかしい……アルトリアは首を更に傾ける。

 これまで一度もこれほど大勢の人々が一斉にこの村に訪れる事は無かった。

 多くて5人。一人、山で彷徨い訪れる者達が大半だった。

 そもそも、ここに村が残っていたのはもう300年も前の事。為政者も忘れているであろうこの場所に、騎士が現れるとは思ってもいなかった。それに300年引きこもっていたアルトリアには、この村が今どの国の管轄領に組み込まれてるのかすら曖昧だ。


(シャウアブさん達は何て言ってたっけ?)


 眷属とした者達は、生前の記憶の中でなら主人の『魔死霊ワイト』の問いに答えてくれる。

 だが押し並べて5年に一組訪れればよいほうといった形の、忘れ去られたこの村が、何処の領地に組み込まれているかなどアルトリアには興味が無い。

 こんなことなら聞いとくべきだったかなと、口元を引きつらせるアルトリア。


「どう? ……とは? 貴様は俺の話を聞いていなかったのか?」


 さてどうしようかとアルトリアが悩んでいると、甲冑を着こんだ騎士達の中でも一際立派な装飾の鎧の男が顎を撫でてニヤリと笑った。

 様付けされて呼ばれているのをみるに、彼がこの騎士達の中で一番偉い人物だろう。

 30~40の間くらいの太った中年男性。鎧は立派だがその手足に筋肉がいかようにも見れないところをみると貴族なのだろうか。

 300年前には貴族などおらず、為政者と言うものを見たことの無いアルトリアは知識だけでそう判断する。

 迷い人から聞きかじる知識は偏りが有り、こと為政者に対する認識はすべからく酷いことしか言ってこないが、偉そう、裕福、横暴などの情報を繋ぎ合わせれば彼のようになるのではないか。そう思った。


「どうしたのさ? 道に迷ったのかい? 生憎こんなに大勢を持て成せるほどボクの家は広く無いんだけど……」


 少々戸惑った様子を見せて、アルトリアは可愛く問いかけてみる。

 邪気の無い笑顔。大概の男はこれで毒気を抜かれる。逆に嗜虐心の強い者には情欲を掻き立てるようでもあるが、概ね友好的に接してくれるはずだ。

 経験則から様々な予測を立てつつアルトリアが愛嬌を振り撒くと、偉そうな騎士に嗜虐的な笑みが浮かんだ。


「この辺りに村があるとは聞いていなかったが……存外隠れ住んでいたと言ったところか。近隣の村からの伝達が無かった事がお前の不幸だな」

「何のことだい? ボクにも分かるように説明してくれないかな?」

「何、娘。すぐに見せてやろう」


 選択を間違えたかな? アルトリアは首を傾げる。ベイガンと呼ばれた偉そうな男とは、どうにも会話が噛みあっていない。


「はじめろ」

「はっ!」


 アルトリアが訝しげな表情を浮かべたのを見て、更に嗜虐的な笑みを深めたベイガンが短く号令を出した。

 その言葉を切っ掛けに、騎士達が次々と弓を構え、村の民家に向けて火矢を放ち始めた。


「ちょっと!? 何すんのさ!! あうっ!」


 アルトリアは眼を見開いて声を上げ飛び出す。が、勢いよくそのまま地面に組み伏せられた。

 目の前の男がアルトリアを強引に押さえこんできた。小手を付けている為か直にアルトリアに触れていないので、一瞬では生命力を吸い取りきれてはいない。ただ違和感は覚えたのか男は訝る様子で顔を顰めている。


「この辺で『魔死霊ワイト』が出たとの噂がでてなぁ? 領主の俺が直々に討伐にきてやったのだ。感謝すると良いぞ、娘?」


 討伐――――アルトリアの心臓が跳ね上がる。

 今まで討伐隊を差し向けられるような被害を起こした覚えは無い。時折迷い込む人間は、彼らの意思で『魔死霊ワイト』の眷属になってしまったが、その彼らも村の中に留め外へと出したことは無い。

 静かに、何年かに一度、偶然落ちる滴を掻き集めるようにして、ただひたすらに自分を抱きしめてくれる男を待ち続けていただけだ。


 なのになぜ……。アルトリアは力を解放するべきか悩み苦悶の表情を浮かべる。


 生きてる者など誰もいない村でも、アルトリアは長年こつこつ村の形を維持していた。

 思い出に縋るほどの良い思いでも無い村だったが、それでもアルトリアにとっては大事なもの。

 自分を人として繋ぎとめる楔のような意味合いでも、人としての生活を忘れないようにとの願いが込められていた。

 ママゴト遊びと見られようが、アルトリアの精神を繋ぎとめるのに必要な箱庭。

 それが勢いよく燃え盛り始め、アルトリアの心がざわついた。


「ほぅ……。山奥の下賤な農民にしては中々よい器量を持っているな?」


 悲しそうに顔を歪めたアルトリアを見下ろし、ベイガンが口角を吊り上げた。

 ずいぶん嗜虐心の強い男なのだろう。乱暴に組み伏せられたアルトリアを見下ろし、ペロリと舌なめずりしている。


「おい」

「……はっ!」


 ベイガンがまた短い指令を発し、同時にうなじに冷たいものが当たる。

 何かと思った次の瞬間、襟元が引き裂かれアルトリアの背中が露わになる。


「体を起こせ」

「あぅっ!」


 またベイガンから短い指令が発せられた。

 今度は返事をしないまま、騎士がアルトリアの髪を掴んで強引に仰け反らす。

 アルトリアの胸元を引きおろし、豊かな双丘を好色そうな目つきで値踏みしながらベイガンが顎をなでた。


「ふむ……どのみち死ぬ運命だ。慰み者になってもそう不幸はかわらんだろう……。俺の後はお前等で好きにするがいい。おい、押さえつけろ!」


 ベイガンの言葉に騎士達から歓声が上がった。

 一人顔を歪めた自分を押さえつけていた騎士にも、その中に僅かな欲望の光が見えた。


(もう知らない)


 アルトリアが心の内でため息を吐き出す。

 警告はすべきだと思っていたがしてやるものかと、アルトリアは後ろ向きな抵抗を選択していた。

 大事なものを焼かれ、力ずくで犯そうとしてくる者達にすら力を振るえない。

 ここまで酷い扱いを受けても、アルトリアは人を襲う気持ちを持てなかった。


「なかなか賢い娘だ。抵抗は無意味と分かっているようだな?」


 ビリッと服が破られる。

 もうアルトリアの体を覆う布は殆んど残されていない。金属の小手の感触が腕や足に冷たい。

 頭をまた地面に押し付けられ、無理やり四つん這いにさせられる。


(どうして……)


 アルトリアは気付かず涙を流していた。

 乱暴にされても、家畜のように扱われてもアルトリアは男を拒めなかった。

 浅ましい……そう思いながらも僅かな希望に縋る自分が情けない。そうまでして男を求める自分が、酷く惨めで涙が出る。なのに、死した後まで残った欲に逆らえない。


 涙を流し目を瞑る。自分が吸い取る命を直視できなくて。

 時間が長く感じられる。惨めな自分を眺め悦に浸っているのだろうか。

 辱めを受け続ける度に自分の心がすり減って行く。


(耐えるしかないさ――自分が望んだ事だろう?)


 自分に言い聞かせる言葉は、黒い刃のように胸に突き刺さっていた。


 目をぎゅっと瞑り、身を固くしていたから気付くのが遅れた。

 腕を押さえていた冷たい感触が離れていた。

 アルトリアの耳に獣の唸りに似た声が響いていた。

 


「いきなり何奴!」「ベ、ベイガン様っ!!」「曲者めっ!」


 にわかに身の周りが慌ただしく金属音を立てていた。

 水袋を裂いた様な鈍い音が耳に木霊する。背中に温かい湯を浴びたような感覚。


「本当に出やがった!」「くそっ! 噂だけじゃ無かったのか!?」

「うらぁぁぁぁぁぁっ!!」「ちっ! 力が物凄いぞ!? 気を付けろ!」

「おいっ! 戦闘準備! 早くしろっ!」



「痛え……痛ってぇなあ! 手前らは心が痛くなんねえのかよぉ!!!」


 怒気を伴った人の声が頭の上から響いていた。

 恐る恐るアルトリアは眼を開く。

 人の背中が目に映しだされていた。

 背の高い、それほど鍛えられているようには見えない、細い背中だった。


 なのに大きく見えていた。

 黒髪の男が取り囲む騎士を睨みつけ、獣のような怒気を放っていた。


「手前らっ! 騎士じゃねえのかよぉ!」


 男が苛立ったように叫ぶ。

 騎士と言う言葉にこだわりがあるのか、怒りの炎に身を焦がすかのようにその背中は熱気を放っていた。

 男は取り囲む剣に毛ほどの恐れも見せず、口から湯気のような白い息を吐き出し、自分を守るように立ちはだかっていた。


「ベイガン様っ! お気を確かに!」

「治癒魔法を早く! 骨が砕けているかも知れん!」


 ふと視線を移すと、頬を腫らしたベイガンが伸びていた。

 頬にくっきりと拳の後が残っている事からして、自分を犯そうとしていたところに、不意打ちで一撃をくらったのだろう。

 いきなり慌ただしくなった状況。不意に体にパサリと布がかけられた。

 見覚えのある柄と色に、それが父のだと気付きアルトリアは再び顔を上げた。


「…………どうして来たのさ」


 少し声が震えていた。

 自分の危機だとは思っていなかったのに、何故だか震えが走っていた。


「……走ってだよ」

「そうじゃないっ! 何で戻って来たのさ!?」


 ぶっきら棒に答えた男にアルトリアは苛立ったように声を荒げる。

 疲れた様子も見せていないが、男の背中は嘘を吐けない。心底間に合ったとの安堵が背中に表れていた。


「嫌な予感がしたからだよ! 困った事に俺の嫌な予感はよく当たっちまうからな」


 安堵した表情の中に、隠し切れない怒りを覗かせたまま、男は強張った笑みを浮かべて振り向いた。

 集団に力尽くで暴行されかかっていた自分を気遣ってなのか、その笑顔は酷くぎこちないくせに優しさだけは滲み出ていた。


「…………どうして……戻って……来ちゃったのさ……」


 アルトリアは涙を滲ませたままもう一度問いかける。

 この涙は助けられた安堵の涙では無く、また危険を顧みず自分を庇った男への感謝の涙でも無い。

 ただ悲しみから流れ出た涙だった。


「アルトが危ねえかもって思ったんだよ! なら普通戻んだろ!? 男ってのはそう言うもんさ!」

「そうじゃないっ! そうじゃない……なんで……どうして……折角助かった命なのに……」


 首だけ振り返って親指を立てた男……クロウと言う名の青年をアルトリアは悔しそうに見つめ首を振る。

 残酷な未来と重ね、何故戻って来てしまったのかと呪詛を吐く。


「またねって言っただろうが!? だから会いに来たんだよ! ずっと後かもしれねえが、すぐ会うかもしれねえから、また・・なんだよ!」


 九郎はきざったらしい言葉を放って頭を掻いた。ジッと九郎を見つめるアルトリアの視線に、任せとけとでも言うように手をヒラヒラさせて前を向く。彼には自分の悲しみは分からない。分からないからこそ、知られたくは無かった。


(……ボクにだって1つくらい良い思い出があったっていいじゃないか……)


 悔しそうにアルトリアは九郎の背中を見つめる。

 交わした約束が果たされた事をアルトリアは悔やんでいた。

 二度と会う事は無いと思っていたからこそ、交わせる約束があった。自分を知る者が世界の何処かにいる。ただそれだけで良かった。自分を人として見てくれる男が存在する。真実を知らなくても……知らないからこそ……。


 九郎が怒りに両拳を打ち付け、再び両手を掲げて構えを取る。両拳が煌々と赤い光を放っていた。


 その目の前では僅かな変化が起こり始めていた――――。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る