72.JKでエロラノベ作家ですが何か? 感想
ずばり、タイトルに惹かれて買いました。
作家業界やラノベ界隈をネタにしたラノベや漫画は多いですが、JKでエロラノベというギャップがいいですね。
しかも作者のわかつきひかる先生は、フランス書院ナポレオン大賞を受賞し、実際にフランス書院でエロラノベを十七年書かれている女性作家だそうです。
これは期待……!
◆タイトル『JKでエロラノベ作家ですが何か?』
◆作者 わかつきひかる
◆イラスト Kou
◆レーベル 講談社ラノベ文庫
◆発売日 2019/01/07
◆感想
官能小説大手イタリア書院に勤める契約社員の鈴木遼平は、上司命令により鬼畜系ポルノ作家・美月トオルに萌え系学園ラブコメを依頼することに。
だが美月トオルの正体はなんと17歳の女子高生だった。
成功報酬として正社員の座と特別ボーナスをちらつかされ、なんとか萌え作品を書かせようと奮起する遼平だったが、一筋縄ではいかなくて――というお話。
いや、面白かったです。最近読んだラブコメの中はかなり上位に来るかもしれません。
不要な要素を極限まで省いたようなリズミカルな文章に、のっけからピンチになる主人公。そこへ現れる強烈なヒロイン!
この子に本当に萌え系を書かせられるのだろうかというハラハラと、過去に何があったのかという謎。面白いくらいスラスラ読めました。
最初は遼平に感情移入し、早く萌え系を書いてくれないかなと思っていたのですが、読み進めていくうちに、エキセントリックだと思っていた瞳子の胸の内が見えてきます。
親や編集者、昔の友達がどんな人たちだったのかが明らかになり、彼女の女子高生らしいところ、創作の源になる激しい感情も伝わってきて、最終的には遼平だけでなく瞳子のほうにも感情移入して読んでいました。
そして激しい感情が交錯する中、パズルのピースがハマるみたいに解決策が見えてきて……
果たして瞳子は萌えラノベを書けたのか!?
続きはあなたの目でぜひ確かめてみてください!
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