80.1/2-デュアル-死にすら値しない紅 感想

 こちら、第23回[秋]スニーカー大賞で優秀賞を受賞した作品です。


 Twitterでの反応が良かったのと、あらすじを読んで惹かれたので読んでみました。


◆タイトル『1/2―デュアル―死にすら値しない紅』

◆作者 森バジル

◆イラスト カスカベアキラ

◆レーベル スニーカー文庫

◆発売日 2019/01/01


◆感想


 「殺された人間が生き返る」という現象が発生する近未来の日本。


 人としての一部分を失い生き返った彼らは「偽生者」と呼ばれ怖れられていた。


 そんな「偽生者」を殺し直す職務につく少年・限夏は、ある日相棒を紹介される。


 それは〈死〉を失い不老不死となった少女・判だった――というお話。



 もともとあらすじを見て面白そうだと思ったのですが、その期待通り、読んですぐ「あ、好き」と思いました。


 もともとバディものが好きというのもあるのですが、それが本来ならば敵どうしなはずの二人だというのだから、もうこれはどうしたってエモいじゃないですか。


 人としての何かを喪う代わりに特殊能力を得て蘇った「偽生者」の設定もそうですし、バトル描写なんかもスタイリッシュで、おいおい、センスの塊かよぉ! と思いました(笑)


 キャラもみんな最高にクールだし、特に味方だけでなく、敵キャラが魅力的に書けているのが凄いと思いましたね。琴崎なんかはかなり性癖ど真ん中です。友景や狭間も悪役としてかなり好きなタイプ。


 スピード感のある戦闘も、物語が進むにつれて明かされていく過去も、全てが作者の熱量を感じて面白かったです。


 二人の行く末がこれからどうなるのかも気になりますし、これ、アニメ映えしそうなので是非ともアニメ化してくれないかな~と思いました。オススメの一冊です!

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