75.異世界拷問姫 感想

 こちら、鵜飼沙樹さんの耽美的で美しいイラストに惹かれて読み始めました。


◆タイトル『異世界拷問姫』

◆作者 綾里けいし

◆イラスト 鵜飼沙樹

◆レーベル MF文庫J

◆発売日 2016/04/30


◆感想


 長きにわたる虐待の末、無惨に殺された櫂人を召喚したのは、拷問器具を操り戦うエリザベート。


 彼女は領民の惨殺及び拷問の咎で処刑されることが決まっている美しい少女で、「処刑の前に善行を成せ」と教会から悪魔と契約した男たちの処刑を命じられています。


 非常に重い設定のダークファンタジーなんですが、堅苦しくなく非常に軽い読み心地でスラスラと読めました。


 グロテスクさと耽美さの中に、可憐さや爽快感がごちゃ混ぜになっていて、読んでいると内なる中二病が刺激されて非常に心地いいです。


 その世界観だけでなく、ヒロインエリザベートのカリスマ性と可愛いさ、そしてそんな彼女と櫂人との不思議な絆が、二人の将来に破滅しか見えないにも関わらず何とも言えず美しいです。


一章一章で話が完結していて、その中にヒロインの見せ場があって戦闘シーンが格好いいのも魅力的。


残酷で美しく悲しい拷問姫・エリザベートに、あなたも魅せられてみませんか?

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