愛のレッスン?

午後のけだるい電車に揺られていた。春の陽は暖かく夢見心地にあくびをしたらテニススクールの広告が目に入った。

「好きな時にコーチとラブリーできる」

ラブリー?!

本当にラブリー?!

広告を見直すと「コーチと好きな時にラリーできる」だった。

(そりゃそうだ。)

ラブリーの中身が何かは曖昧だが、コーチとラブリーできるならそれはもはやテニススクールの勧誘ではない。それにコーチにも選択権があるでしょう。

頭の中で2時間サスペンスを連想して苦笑した。

(愛に飢えてるのかな?)

いや、多分ドジなだけだ。


愛に飢えていなくても、私は聞き違い、勘違いが多い。

サザンの真夏の果実という有名な曲がある。これを聴いた時、「四六時中も好きといって」というフレーズを「食事中も好きといって」だと思っていた。

いくら好きでも、ものを食べながら好きと言われてもムードもなにも無いし食事中にはそんな事言いたくないと思っていた。

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