鴉と私(二人目)

 あら、今日もカラスが鳴いている。

 うふふ、そんなに日差しが心地良いの?

 羨ましいわ。わたくしはお父様の言いつけで、日差しを味わう事が叶わないというのに。

 だからこそ、日傘を差しているのだけれど……あっ、傘に何かが落ちたわ。

 あらあら。まあ仕方ないわね。メイドはお怒りでしょうけれど……。それは自然の摂理ですもの。

 私は笑みを崩さぬまま、いつもの散歩道をゆっくり歩いていった。

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