第5話 きれい事ときれいな心
よくテレビとかで、サービス業の人が「喜んで頂けるのが一番嬉しいです」とか言う。
わかるのですが、「あなたの幸せが私の幸せです」みたいに聞こえて、ちょっと嫌な感じに思う。
いや、それはサービス業としては基本であり、素晴らしいことかもしれないが、そういう人を私は、逆にちょっと好きではない。
そう思うことが当たり前のように言っているように聞こえるが、本音なのかと疑ってしまう。
もちろん、人に喜んで頂くのが嫌いな訳ではないが、人の喜びの後に自分の喜びが来る感覚がよくわからないのだ。
自分の喜びが先で、人の喜びは後に来るような気がするのである。
人に尽くして、その先に喜びがない場合もある。
私は、どちらかといえば、いろいろなことに尽くしてきた。
美容師をしていた頃もそうだろう。
美容師をしていて一番嬉しかったお客様の言葉は「毎朝、起きるのが楽しみになった」だ。これは本当に嬉しかった。
この時のスタイルの出来も自分なりに、良い出来だった。
そうなのだ。この2つがあって喜べるのだ。
お客様が喜んでくれても、自分が納得してないときは、嬉しくない。
それが、私の本音。
人は感情があるものだ。
もしかしたら、私は、サービス業での本当の喜びというものの発展途上かもしれない。
自分でわかったような気になってるだけかも?
でもやっぱり、きれい事ばかり言う人は、好きではないな。
取り合えず、うなずくけど。
私の知らない喜びがあるのなら、それはそれで、興味深い。
素直に、「お客様は神様です」と言える人の中身に私は、興味があるのだと思う。
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