第四話「銀の過去」
最近、真琴に誘われて花嫁修行をする天満はふと思った。
(銀様…。どうして私のことなんか…)
「うーん」
悩めば悩むほど頭がパンパンになってきた。
「大丈夫?天満」
「あっはい!すみません」
「ううん、なんか深刻そうに悩んでるのはどうしてかなって思ってて…」
「銀様…お優しい方なので、いつも添い寝してくれてるんです。嬉しいけど、ドキドキしちゃうっていうか…なんていうか…」
「添い寝!?あらま!そうなのね!
それは一目惚れのおかげよ!」
「え?そうなんですか?」
「一目惚れするなんて、ありえないでしょ?あんなに頑固な子にも春が来るなんて思いもしなかったわ」
「銀様って誰にでも優しいんですか?」
「家族以外?」
「はい」
「あとは、天満だけね」
「そうなんですか。気がつきませんでした…」
「あの子、好きな人の前でだと大切したい思いが強いからね。あと、頑固になりやすいのもあるわ」
「確かに…」
ふむふむと頷き、真琴が銀の過去を打ち明けた。
「じゃあ、またね!天満」
「今日はどうもありがとうございました。また来ます」
「はい!銀と仲良くね!」
手をひらひらさせながら、にっこりと笑い、真琴の見送りで、人間界に戻った。
アパートに戻った後、銀と二人で食事をした後、質問をした。
「銀様に聞きたいことがあります」
それは突然だった。
「どうした?天満」
「どうして私のこと知ってますか?」
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