02 春過ぎて 夏来にけらし 白妙の 衣ほすてふ 天の香具山

佐藤啓介の視点 4月30日


彼女はまだこっちを見たまま微動だにしない。

もしかして警戒してんのか?

まあ、仕方ないよな…。

とりあえず敵意がないことをしっかり判ってもらわなきゃな… 絶対今後不利になる。

「あ、あのなあ…」

思うように声がでない。

な、何でだよ⁉10年間誰とも話さなかったせいなのか?

どうしよう、うまくしゃべれねぇ…。

「あはは、あは、あははははははは」

何でこんなことになるんだよ‼

どうしようアイツ無茶苦茶引いてるんだけど…

ハハハ、情けねえな…

「あの…」

いきなりアイツの方から声をかけられ俺は目を丸くした。

「大丈夫ですか?落ち着きましょ…」

なんだよこの予想通りの反応は… 悲しすぎるんだが…

「私は皆川叶(ミナガワカナエ)です。カナエって呼んでください。」

その時カナエが微笑んだ。その顔は天使のようなとてもかわいい笑顔だった。

「…」

言葉が出てこない。ついでに顔が熱くなってきた。

苦し紛れに俺は言う

「俺は…佐藤啓介……」

言葉が続かない。

「ケイスケ君か、よろしくね!」

彼女はまた明るい笑顔になった。

それがかわいくて、俺はさらに顔が熱くなるのを感じる。

そして、思わずこんな言葉が口から出てきた。

「お前は今の状況がわかるか?」

そのとき( ゚д゚)ハッ!とした

「いや、別にお前のことを責めてるわけではなく…あのこれはその…」

「私もわかんない、今の状況が。」

「……」

また俺は黙りこんでしまう。

「ケイスケ君も来たの?黒い封筒が…」

「ああ…」

どうやら、彼女も封筒が来たらしい。つまり被害者の1人というわけだ。


そのときスピーカーから機械の声が聞こえた。某歌ロイドだっけな…?

『佐藤啓介さん 皆川叶さん、状況が把握できましたか?』

「分かる訳ねぇだろ」

半ギレで俺は応える。そんなのも気にせずにスピーカーは話し続ける。

『ここは、地図にない島。あなたたちはこの学校から脱出してもらいます。』

唐突過ぎてわからない…。カナエもポカンとしている。まあこっちが何か言っても反応しないんだからなに言っても無駄か…( ´Д`)ハァ

『けれども人を多く呼びすぎました。なので………』










































『命懸けの入学試験を開始します。』







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投稿遅れてすいません。m(_ _)m

もうちょい頑張りますね…

次回は6月12日に投稿予定です。

気長にお待ちください。

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