01 Viento! 私と風雅センパイ/陽野ひまわりさま
鑑賞文トップバッターは、共催者の陽野ひまわりさまの作品!
【Viento! 私と風雅センパイ】
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885733607
鼻炎×胸キュン!? 誰も想像のできなかった奇想天外系ラブコメディ!
はじめてこの鼻炎ラブコメという触れ込みを見た時、鼻炎×ラブコメ……? 果たして一体どういうことなんだろうか:(;゙゚''ω゚''):? と衝撃を受けたことを今でも思い出せます。
以下、あらすじを抜粋させていただきます。
『高校入学とほぼ同時に鼻炎デビューしてしまった晴風(はるか)。ラスいちのティッシュを使い切る前に、校門の外へ出ようとしたとき、絶体絶命の彼女を救ったのは保湿ティッシュを箱ごと抱えたマスク姿の先輩だった────』
花粉症が発症してしまい、うう…と辛そうに鼻をムズムズさせている晴風。
今日から新入生の体験入部期間で学校は賑わっているけれども、まさか鼻水を垂らしながら顔を出すわけにはいかない。今日は、コンビニで新たなティッシュを調達してから大人しく家に帰ろうと考えている中、そんな彼女を昇降口で待ち構えていたのが新入生獲得戦争に心を燃やす先輩方。
進路を塞ぐ上級生たちをどうにかかわして、襲い来る花粉に鼻をひくひくさせつつどうにかしてコンビニまで向かう様子が、実に劇的なタッチで描かれています。リアルにお腹を抱えて笑えるコメディを描かれることに定評のある作者様ですが、本作ではその確かな腕が遺憾なく発揮されております。
個人的な話をすると、大学時代のサークル勧誘は本当に凄まじかったなぁと思い出したりしました。キャンパス中の足元が各サークルの作成したチラシで溢れかえり、足の踏み場もないくらいだったもの…:(;゙゚''ω゚''):笑
さて。
最後の希望だったラスイチのティッシュもなくなり、もはやこれまで……!?
コンビニを目前にして絶望した彼女の下に現れた彼こそが――本作品の絶世の美少年こと、
彼の登場シーンは華麗かつ麗しさの極みです。
仄かな緑味を帯びた黒髪に、長めの前髪からちらりと覗く切れ長の形の翡翠の瞳。これだけで、もう既にたまらないです。優しげで、それでいてどこかアンニュイな雰囲気なところがポイントです。ちょっぴり儚げというか物憂げな雰囲気って、どこか艶めかしい。色気がある。えろい。その絶大なる麗しさは、彼が箱ティッシュを抱えていたことと、マスクを身に着けていたことをも無に帰すほどのもので、主人公の晴香ちゃんも一瞬にして心を撃ち抜かれます。そして、先輩が彼女に差し出した、神のごとき触れ心地の鼻VIPにも心を掴まれます。爆笑
鼻VIPの感動の柔らかさと風雅先輩の麗しさにあてられて、ひょこひょこと彼についていく。すると、先輩が他ならぬ『うんりょー』の部員だったことが判明します。『うんりょー』(https://kakuyomu.jp/works/1177354054884997307)とは、吹奏楽部の部室棟のことであり、作者様の長編恋愛作品のタイトルでもあります。余談ですが、この『うんりょー』に登場するヒーローのギリシャ彫刻ことタカちゃん先輩は、化け物級の絶世の美少年です。彼には何度呼吸困難にさせられたことか分からないくらいときめきました。音と愛ときらめきに満ちた本格ラブストーリーですのでこちらも本当に本当にお勧めです!
しれっと話を元に戻します。
風雅先輩は『うんりょー』の一員であり、吹奏楽部員であったことが判明。
楽器を吹くということは……つまり、マスクをはずす!?!?
マスクを外した先輩は、想像通りの超絶級美少年! 晴香ちゃんは彼の麗しい顔の全貌を毎日拝みたいというただそれだけの理由で入部を決意。担当は、もちろん彼と一緒のホルン。この明るさと短絡さと素直さ、ここまでつき抜けてるともはやかわいいです笑
私は中学時代に吹奏楽部だったのですが、風雅先輩の担当がホルンだというところも絶妙でたまらないのです…! 柔らかい音だけれども、しっかりと下からみんなを支えている。穏やかで決して出張りすぎないんだけれども、ひそやかに咲いているだけで人々の目を自然とさらってしまう華のようなイメージ。先輩のイメージにぴったりです\( 'ω')/
こうして、はじまった風雅先輩との素敵な吹奏楽部生活。絶世の穏やか系素敵イケメンと楽しく楽器を吹けるドキドキライフでしたが――そんなある日、先輩の衝撃の一言によって一気に雲行きが怪しく……?
勿論しっかりと笑える上に、しっかりドキドキときめける。さらには、短編小説としてのオチドコロも鮮やかに決まっている。ひまわりちゃん凄い!!! の一言に尽きる作品です。
その華麗なるラストは、ぜひ、あなたご自身の目でお確かめください!
私、風雅先輩みたいなイケメンと出逢えるんなら鼻炎に生まれてきて良かったと心の底から思えると思うなあ(断言)
(愛が溢れて予想以上に言葉が迸りました…:(;゙゚''ω゚''):笑)
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