第12話 爆笑問題太田裏口入学案内
世の中に疎い俺だけど、たまにネットニュースの見出しが視界の片隅に飛び込んで来ることがある。ちょっと前にこんな感じの見出しを見た。
「爆笑問題太田裏口入学」
漢字の並び方が気持ち悪い。
ああ、いやだ。
もうこの見出しだけで
(「太田さん」って書いたけど、俺、別に知り合いじゃないからね。けど芸能人を呼び捨てにするのは下品だと思うし、「太田氏」ってのもヲタクっぽいし。かといって「太田ちゃん」って言うのもなんかなあ、変だよね。しかも俺より年上だから、やっぱ「さん」付けで。)
他人の人生をあれこれ言うやつ、俺、大っ嫌いだからね。
裏口入学は悪いっていうのが前提にある言い方がまず気に食わない。いや、もっと正確に言うと、裏口入学は悪いでしょって他人に向かって言うことが気に食わねーんだよ、馬鹿野郎。
世の中の「悪いこと」の中には、大人数が口にすることに意味がある「悪いこと」と、一人ひっそり心の中で思えばいい「悪いこと」があるんだよ。
個人的には「いいこと」も「悪いこと」も同じようなものだと思っているけどね。
俺は教育現場でン十年仕事をしてきたので、今のこの国の大学のレベルの低さも、試験じゃ測れない受験生の学力の低さも日々目にしている。
本当のことは本人にしかわからないような個人的なことを記事にしたり、それを読んで喜んだりしている奴らはきっと腐ったイワシのような眼をして臭い息を吐いている。
模試や入試で点数取れなくても、お前は絶対どこの大学に入ってもやっていけるって奴はいっぱいいる。本当の学力を持ってる奴ね。自分のアタマで考えられる奴。そんな奴は見ればわかる。
「それを見分ける明確なキジュンはあるんですか?」
ねーよ。
でも、見ればわかるんだからしょうがない。
俺から見ると、太田さんはそこら辺の奴らより学力持ってると思うよ。若い時は違っただろうって言うやつもいるかもしれないが。あのね、ホントはみんなわかってるけど口に出さないことを言うけどね、学力って生まれつきだからね。そんで、生まれつき品のない奴が他人のことをとやかく言うんだよ。
ああ、品のない話をしちゃったな。
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