第2話ユリナ

 合図とともに目を開けたが特に何も起きていない、 自分の部屋にいる。

「やっぱり無理だと思った」



 そして布団に横になりながら会話を始める。

「予想はできたが流石に精神的に来るな」

 人(人形)の方を見つめて会話をする。

「ユリナ、 マリやっぱり無理だったよ」

 ユリナは今考えた名前だ可愛いだろ?

{いや成功だよ}



 俺はユリナに対して違和感を感じた、 出張先とはまた違った違和感............なんと人形の口が動いていたのだ。 口が動いたのを見た後すぐに次は目が動く。

「え......ユリナ! どうしたんだ!」

 そういいユリナを抱っこする。

{ふぅ......やっと気付いたね......あっそれとユリナって名前気に入った! 可愛い!」



 俺はその違和感を気にせずいつも通り会話をする。

「だろ? 可愛いだろ? お前にぴったりな名前だぞ!」



 高い高いを何回もする。

{まあそれより、 とりあえず下ろして}



 ユリナをマリの隣に置く、 置いてすぐに次は歩き出したのだ。

{よいっしょ!}

「可愛いいいいいいいいいいい」



 普通驚くところだが俺は歩く姿を見て萌えた。

{少し気持ち悪いかな? まあそれより本題に入ろう}

(気持ち悪いって言われた......悲しみ!)

{ユリナはあなたを異世界に転生しました}



 俺はまだ半信半疑だ、 異世界転生などはアニメでしか起きないと思っているからだ。

「ユリナ様質問があります!」

 そういい自分の身体を触りながら質問をする。

「転生したと言っているけど、 転生ということは生まれ変わるということなのでは? でも実際俺は元気だ?」



 そう転生とは(転生とは、 生まれ変わること。輪廻とも。 本記事で述べる。 環境や生活そのものを一変させること。 Wikipedia参照)



「そうですねー私があなたを殺しました。 そしてその死体を転生さして今に至ります」

(俺を殺して転生させた? ユリナ! ありがとおおおおおお」)



 俺はユリナに問い詰める。

「まじでまじで? うお! 嬉しい! これで俺も最強になれる!」



 ユリナは首を傾げている。

{普通の人なら驚くどころか腰を抜かせる話なのにあなたは大喜び......人とは思えないですね}

「そりゃ! 俺の夢は異世界転生して最強になってボヨンの人と......グフフ」

{悪趣味ですね}



 俺は少し気になったことがあるどのようにして俺を殺したのか。

「思ったんだけど俺のことどうやって殺したの?」

 ユリナはそれにも冷静に答えた。

「あなたサイコパスですね......目を瞑ってください。 と私は言いましたね? その時六十秒の間であなたの心臓を消しました」



 俺は今までの会話を頭に浮かべた。

「............あ! とういうことは俺はユリナを買った時から」

{そう......あなたはユリナを買ったことで異世界転生は確実だったのです」



 俺は嬉しさのあまり飛び跳ねてしまう。

「運命を感じたからな! 買ってよかったー! 今まで見た異世界転生された時の立ち回り方が役に立つ!」

{......あなたやっぱりサイコパスですね}



 俺は今まで勉強したことを頭に浮かべながらこれからのことを考えた。

「てかさてかさ異世界転生してくれたのはいいけど何も変わってないぞ?」



 ドアの方を指をさしながら言う。

{ドアの向こうに行けば完成です}



 俺はすぐに外に出ようとする、 その俺をユリナは止める。

{待ってください! ユリナが開けないと完成しないのです! ............それと大事なモノ忘れていますよ?}



 俺は嬉しさのあまり周りをちゃんと見れていなかった。

「......マリ! マリ! ごめんな! 一つに集中してた! 俺の夢が叶ったんだぞ! マリも一緒にくるか?」

〔ええ〕

「だと思ったぜ!」



 そういいマリを抱えて、 ドアの前へスタンバイする。

「ユリナ流石だな! 俺のことをよくわかっている」



 そう言うとユリナもドアに近づく。

(この人人形と喋るクセがあるのかしら?)

{でわ準備はいいですか?}



 俺はマリの腕を持ち俺と一緒に手をあげる。

「早くしろ! 俺の最強生活が待っているんだ! マリもそう思うだろ?」

〔ええ〕

{じゃあ行きますよ?}

「早く早く!」



 そしてユリナはゆっくりとドアを開ける。 ドアの向こうは光でよく見えないが俺の最強生活が待っている筈だ!



(......最強かどうかはわかりませんよ? 平凡以下かもしれないですね)

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