第11話 男の子の色気は存在するよ!
やばい。
少しかっこよかった、さっきの氷川。
チンコ起ってきちゃった。
あれを犯さなければならないかと思うと、大変心が……燃える。
ああたまんない。
あのストレートな物言いで一気に男子の心を纏め上げるリーダー性。女子たちの唖然とした顔は忘れられない。
いや、たまんないな。エロ過ぎじゃない?
あたしを友達と呼んだ彼が、あたしに裏切られたときにはどんな顔をするかしら。友達として、あたしのちんこを受け入れるってことはないよね。
ふふっ、かわいいだろうなぁ。どうしてあげようかなぁ。どうやって犯して汚してやろうかな。
ごめん、榊原先生、あの男っぷりの良さに少し心揺らいじゃった。
浮気じゃないよ。復讐と性欲だけだよ?
朝の会はそんなことを考えながら受けていた。
榊原先生は淡々と朝の会をやっている。あたしと目が合いそうになると少し逸らすあたりが可愛らしい。
わかっている。
生徒との恋が発覚することの怖さは分かるよ。大丈夫。あたしはこう見えてもいい女なので、先生とのキスや恋を他に言うことなんかしないよ。
朝の会が終わり、トイレから戻ってくると机の中に手紙が入っていた。
女の子臭い手法だ。
『さっきはごめん、比賀が和ちゃんの、ううん、和臣君のそんなに大切な友人だとは思ってなかったんだ。小夜子の手前騒いじゃったけど、私はべつに比賀のこときもいとか思ってないよ。 佳奈』
うわぁ。きもちわるい。
早速裏切り者ですよ。あたしがこの手紙大声で読み上げることとか考えなかったのかしら。とりあえずしないけれど。
ふむ。
佳奈の手紙の意味を考えれば2パターン考えられる。
一つは策を仕掛けてきたというパターン。あたしの出方、真意を伺うための一つの方策として。
もう一パターンは手紙の内容を一応信用しあげるとして、あたしに媚びてきたということ。
おそらく後者である。佳奈の性格を考えれば、あたしに策をかけてくるほどの度胸はない。
もし前者だとしてもスタンドアローン。女子同士で相談するにはあまりにも時間がなさ過ぎる。
焦って、ビビッて、でも必死。まぁ、かわいい、とは思わないけどね。あの汚物め。
ま、それなりに有効活用してあげよう。
「よ、和臣、体育一緒に行こうぜ」
ん?と振り返ると少しバツの悪そうな顔で氷川が立っている。変なモジモジをしているがいい。付き合ってあげても――突き入れてあげてもいい。
ふふふ、ブタよりもやっぱエロい男だよねえ。
「ああ、いいよ。でもなんでだ?」
「あ、いや、いいじゃん。話してえこともあるし」
あたしは少し小首をかしげて、ああ、と返答をした。
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