世界観・地名・魔法など(19/6/17更新)

ネタバレを含む世界観、地名、魔法などの設定紹介です。

少しずつ更新していきます。

更新日をタイトルに、更新内容を下記に。


更新履歴

18/9/6 設定紹介の公開

19/1/31 「古代文明」を魔法の下に追加

19/6/17 ターヤ王国に「ヒミリ村」を追加 「天空の高密度マナ」を追加









            □     □     □



【アイオウーエ大陸】

クラリーたちがいる大陸の名前。

縦に伸ばした楕円型。大陸というより巨大な島にも見える。

中央にナハマ山脈があり、この山が隆起することでできた大陸と思われる。


ちなみに馬や犬、猫など現代と同じ動物が棲息している。

モンスター、魔物、といった特殊な生物は発見されていない。

ただし未開の大陸や未発見の遺跡内についてはその限りではない。



◆ナハマ山脈

アイオウーエ大陸を三分割する巨大な山脈。北を上にすると、逆三角形のような形で山が連なっている。

ナハマ空洞をはじめ、古代遺跡もたくさん見付かっている。



◆アカサ王国

大陸の北側を治めている国。

最北端、やや東側にあり、城下町は港町でもある。

天気がいいと、その港から未開の大陸が見える。

北国なので冬は雪も多い。


商業、工業が盛んで、技術力は三つの国の中で一番。

特に造船には力を入れている。


未開の大陸へ向かう船が出る関係で、探検家が多く集う。



◆ターヤ王国

大陸の南東を治めている国。

城下町はその中央にあり、近くに大きな川が流れている。平原が多い。

ナハマ空洞の入口はターヤ側にある。


属性魔法の研究が盛んな国。住民にも広く魔法技術が伝わっている。

クラリーたちが通うターヤ中央区高等魔法学校は、実はターヤ城よりも大きい。

城下町には主に商業を学ぶ高校もある。小学校・中学校が三校ずつ。


魔法の修行がしたい、研究がしたいという人はターヤに集う。


 ◇スツ地方

 城下町から見て北東。アカサへ通じる山道のさらに東にある地方。

 ターヤが国となる前、争いを好まなかった彼らは外界を閉ざし、独特の文化を育ててきた。いわゆる芸能が盛んな場所。

 国ができると、スツにも魔法の素晴らしさが伝わり始め、閉じていた扉を開く。

 彼らの芸は魔法を取り込むことで進化し、スツ劇団のような各地でショーをする団体が生まれた。

 現代風に説明すると、和風な文化がある地方。


 ◇フムル地方

 城下町から見て南西。ラワとの国境付近にある地方。

 文化的にはほぼラワ。大陸の南の方は山も緩く、行き来もしやすかった。

 そのせいで、ターヤには珍しい魔法を使わないで生活をする風習がある。

 もっともラワにだって魔法は広まっているわけで、生活で使用しているのだが……。

 中途半端に山があるせいか、昔のラワの風習が色濃く残ってしまっている。


 ◇ヒミリ村

 城下町から見て北西。フムル地方の北側。

 ラワとターヤを東西に隔てるナハマ山脈の山間にある小さな村。

 世界で最初に見つかった古代遺跡があることで有名。ただそれ以外はなにも無い辺鄙な場所。

 古代遺跡は国ができるよりも前から村の人たちが管理していたため、保存状態がいい。

 魔剣が三つも見つかっていることから、特別な場所を考えられている。

 この世界で唯一、神を信じている場所。

 人の胴体に箱を乗っけた感じの変わった絵を神と信仰している。



◆ラワ王国

大陸の南西を治めている国。

ターヤよりも暑く、西側には砂漠が広がっている。

ナハマ山脈のもっとも険しい場所があり、修行場となっているとか。


武術が盛んな国。魔法よりも武術が強い。その信念で己を磨く人が集う。

ラワの学校に冒険科が多いのは、単に属性魔法科に入ろうとする者が少ないから。

医療に携わる人間を尊重する教えが広まっている。

彼らを傷付けようとするものは、二度と武術家を名乗ることができない。



※三国の成り立ちについて、(今のところ)本編に関わらないので、一番下に【資料】として書いておきます。



            □     □     □



【魔法】

◆この世界での魔法の使い方

まず、使いたい魔法をイメージする。それが魔法の鋳型となる。

次に、空気中のマナを体内に取り込む。自分の中に作った鋳型に流し込み、魔法が出来上がる。

体内にできた魔法を外に出すことで、魔法を発動できる。


◆マナについて

この世界には、魔法の源となるマナが満ち溢れている。

空気中に常に存在し、例え大量に取り込んでもすぐに埋め尽くしてしまう。

エネルギーは無限にあると考えられている。


ただし、マナは魔法を使う以外のエネルギーにはならない。

一度体内に取り込んで魔法にする必要がある。

魔法の源は無限にあるが、それを使用する人間は体力と精神力を消耗する。

そのため無限に魔法を使うことができない。使いすぎればぶっ倒れる。


また、魔法を使う以外でも、呼吸の際に少量のマナを身体に取り込んでいる。

これは身体を動かすエネルギーとなっている。

呼吸の際にマナを取り込めなくなってしまう、マナ吸収障害、マナ欠乏症と呼ばれる病気が存在する。


◆四大属性魔法

火属性、水属性、風属性、土属性の四属性魔法を基本とする魔法大系。

単に属性魔法と呼ぶこともある。

氷属性や雷属性なども、各属性の派生という考え。

イメージがしやすいため誰にでも使える、ということで世界中に広まっている。

ターヤ王国が発祥の地で、今も属性魔法の研究、研鑽が行われている。


◆回復魔法

属性魔法の派生ということになっているが、他の魔法とは仕組みが違い、分けるべきだという意見も多い。

というのも、回復魔法は鋳型をほとんど必要としない。

取り込んだマナをほとんどそのまま魔法として出している。

怪我の場合は患部をマナで包み、回復を促進する。

病気の場合は熱を下げるなど作用のみで、本格的に治すのは薬になる。

薬の効能を上げたり、飲みやすくしたりするために使われる。

本編で使われた疲労回復の魔法は、外部からマナを与えるもので、効果は微々たるもの。ただし無いよりはマシ。本来は、弱っている患者に使われる魔法。


出すまでのイメージが大事な属性魔法に対し、回復魔法は出してからコントロールが必要。

結局はコントロールもイメージなのだけど、経験が無いとできない類のイメージ。



◆未分類魔法

上記の属性魔法や回復魔法に含まれない魔法。

基本的に四大属性魔法があれば、他は必要ないとされている。

実際、属性魔法は使いやすく、応用も利く。これさえあれば生活に困ることはなかった。

そのため四大属性魔法に分類されない魔法はすべて未分類魔法として一まとめにされ、使う人も研究する人もいなかった。

本作はそんな未分類魔法に可能性を見出した少女、アイリンから始まる物語。



◆天空の高密度マナ

この世界の空には、高密度のマナの層がある。

普段は空気に溶け込み感触などは無いが、密度が高まると塊となり個体のようになる。

下の方はぶよぶよしているが、一番上の方はもっと固いかもしれない。

マナは地上から発生し、ゆっくりと空へと昇っていく。

ただし上昇限界があり、そこを天井にマナが高密度になっていった。

層になるまで果てしない年月が経っていると考えられ、塊が地上に達する心配は必要なさそう。

純粋にエネルギーの塊でもあるので、多くの可能性を秘めている。



            □     □     □



◆古代文明

各地で見付かっている古代遺跡より、大昔栄えた文明があったことはわかっている。

なんらかの理由で滅び、現代に遺跡と魔剣を遺した。


滅びた理由は不明。どんな文明だったのか、文化は一切伝わっていない。

というのも、基本的に遺跡から文字や絵画などが発見されることがなく、それを知る方法がなかった。


しかし最近になってようやく僅かな文字が発見された。

その文字は現代で使われている文字と非常に似ている。

大陸に住む人たちは、古代文明の生き残り。その説が有力なものとなった。


魔剣など、未知の技術が多く、滅びの理由もそこにあるのではないか、と言われている。

そのためターヤ王国などでは、それに対処できるだけの属性魔法の技術が必要だと考えており、魔剣の研究よりも属性魔法に力を入れている。


しかし次々と新しい発見がされていく今、転換期が来ているのかもしれない。



            □     □     □


【資料】

◆三つの国ができるまで


国が出来る前。

スツ地方、フムル地方とあるように、いくつかの部族、町が存在していた。

当然、部族同士の衝突が起り、やがて争いに発展していく。

アカサ、ターヤ、ラワで国を立ち上げようという動き見え始めたのは、ほぼ同時期だった。


まず最初に地域を統一し、国となったのはラワ王国。

強い者が王となる。

武力による争いで、初代ラワ国王は圧倒的な強さを誇った。

すべての部族を倒した彼に、異を唱える者はいなかった。


それから間を開けず、ターヤ王国が生まれる。

ラワとは違い、ほとんど争いは起らなかったという。

初代ターヤ国王は、大魔導師だった。

四大属性魔法の大系を築き上げ、誰にでも使えるものにした。

彼は各地を歩き、属性魔法の素晴らしさを伝え、共に研鑽をしようと誘いの声をかけて回った。

その結果、ターヤ王国となったのだ。


ターヤ王国ができると、当然ラワ王国が接触を図る。

武術と魔法。お互いの素晴らしさを讃え合い、両国はすぐに友好関係を結んだ。

というのは表の歴史で、実はラワが侵攻を仕掛ける前に国王同士が勝負をしたという裏の歴史がある。

結果はターヤ国王の圧勝。ラワ国王はいつか武術で魔法を越えると宣言したとか。


一方のアカサ地域は、争いが泥沼化していた。

三つの勢力が幅を利かせ、一進一退の状況が続いていた。

しかし徐々に、そのうちに二つが力を付け勢力を伸ばしていく。

アカサを治めるのはこのどちらかか、と思われた時。

突如、追い詰められていたはずの勢力が息を吹き返し、圧倒的な武力で押し返した。

それは、ラワ王国、ターヤ王国による援軍だった。

武力を高め、自分の勢力を強化することしか考えていなかった二つの勢力に対し、その勢力はすでに大陸全体を見ていた。

先に国となったラワとターヤに使者を出し友好関係を結び、時間をかけて交渉、ついに援軍の要請に成功したのだ。

勢力争いは一気に決着。アカサ王国が建国した。


その後三つの国の王は会談を行い、不可侵条約を結ぶ。

争いはもういい。それよりも、各地に存在する古代遺跡を調べ、魔法の研究進め、海の向こうの大陸を調査すべきだという結論が出た。



こうして、現在の三つの国の関係が出来上がった。

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