第89話 異能力者で特技持ち
「エソラーー!!特技だ!特技を使えーー!!」
「・・・・・・了解!!」
「マジナーー!!俺に構うな!アイツに特技を!何がなんでも特技を使わすなーー!!」
「・・・コドナ
・・・お、おかしい
こんなに取り乱したコドナ
エソラとかいう風族嬢とコドナ
―――そんなに注意するような相手か?
・・・確かに
異能力者で
俺の特技以上の特技持ちに出会ったことは、ない!!
ハトを出せば異能力で操られてしまうが・・・
問題は、ない!楽勝だね!!
「まさか・・・こんな所で特技を・・・」
「遅い!!―――バチンバチンバチンバチン・・・!!」
エソラが不満の声を漏らしている隙にマジナが連続で指を鳴らし、エソラのポケットの中に大量のビスケットを出現させ、ネチューやビゾンと同様に身動きが取れないように生き埋めにする
「フフッ・・・一体どんな特技だったか知らないが・・・口程にもな・・・」
「―――マジナ!奴から目を離すなーー!!」
コドナ先生が叫び声を上げる
「・・・全く、騒ぎ過ぎですよ!もうコイツは・・・―――っ!?」
「ビゾン!ネチュー!!いつまで埋もれてんだよ!!」
・・・な、何ぃぃぃ!!
どういう事だ!?
俺は、間違いなく
なのに、俺が一瞬、目を逸らした内にそこから脱出し何食わぬ顔で歩いてやがる!!
・・・どんなカラクリだ?
あの大量のビスケットを一体どこへ消した!?
「もう一度だ!さっきよりも量を増やすぜ!!―――バチンバチンバチンバチン・・・!!」
マジナが指を連続で鳴らし、再びエソラのポケットから大量のビスケットを出現させ、生き埋めにする
「ハァハァ・・・ハァハァ・・・これなら・・・」
―――ゴックン!!
「何度もしつこいな!私に
「―――なっ!?」
・・・ア、アイツ!
一瞬でビスケットを食べやがった!!
・・・な、なんだ?
あの特技は・・・
・・・早食い?大食い??
まー何にせよ!
俺の
「さー早く出て働け、2人共!!」
―――ゴックン!ゴックン!!
「―――プハーーッ!!・・・た、助かった!!」
「不死でも動けないのは、辛いもんだな~」
ネチューとビゾンを生き埋めにしていたビスケットを瞬時に喰らい助け出す
「ここからは、手品野郎の相手は、私がする。ネチューとビゾンは、カサ様の元へ!!」
エソラが2人へ的確な指示を送る
「それを聞いて黙って行かせる訳・・・」
―――オェェェーーー!!
「―――うおっと!!」
エソラが自分の口へ指を突っ込み、
「・・・ビ、ビスケット?」
・・・こ、これは
さっき俺が出したビスケットを吐き出したのか!?
「―――オェェェーーー!!オェェェーーー!!オェェェーーー!!」
エソラが何度も指を口に突っ込み、
「・・・・・・当たるかよ!」
吐き出されたビスケットの塊は、避けられないスピードでは、ないが!
当たれば精神的ダメージは、計り知れないだろうな!!
「俺よりは、劣るが・・・中々エンターテイメントな特技だな!人間ポンプか・・・」
エソラの特技は、
丸呑みした生物や物体、食べ物などを消化せず、体内に留め、自由自在に出し入れできる芸当である!!
「私の特技の力を舐めるなよ!―――オロロローーー!!」
「・・・・・・へ、へ~・・・動物の鵜のように・・・ここへ来る前から呑み込んでいたのか!?」
「唖然としてタネ明かしを求めるなんて・・・―――三流の証拠だな!!」
小柄な体型のエソラからは、想像もつかないほどの大蛇を吐き出し、マジナを睨み付ける
「噛まれれば怪我では、済まないぞ!!」
胴回りだけで何mもある体躯に建物をも丸呑みできるほどの顎、そこから見える牙は、鋭く、溢れ落ちる唾液は、地面を溶かす
「・・・・・・!!」
あの見るからに狂暴そうな大蛇もエソラの異能力で操られ完全服従状態だ!!
他の風族嬢達も復活し、再び数的不利か・・・
―――止むを得ない!!
「
吐き出された2つのビスケットの山に風呂敷を被せて、勢い良く捲り上げる
「「「―――っ!!?・・・コ、コイツら!あの時の!!」」」
風族嬢達が驚きの声を上げる
「・・・ん?・・・なんだ、ここは!?」
「
風呂敷を捲るとビスケットの山が特技持ちのマッソとドッポへと入れ替わる
「今から簡単な特技の実戦練習です!ここにいる風族嬢相手に試してみなさい!!」
「フン!テメーに指図されるのは、
「あの
「「―――まんまと乗ってやるよ!!」」
腕を回し、骨を鳴らしながら戦闘体勢へと入る
「さー第2ステージの始まりといこうか!!」
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