第85話 動物の森
――森の中――
森の奥地で稲光と共に雷鳴が轟く
「もう~!ずっと付いて来るんだけど・・・!!」
ヒマワリが森の木々の間を縫うように雲に乗って、全速力で進んで行くがゾンビ化した獣達の追跡を振り切ることが出来ずにいた
「・・・このままじゃ、捕まっちゃう!!」
・・・た、確かに!
このままだと、追い付かれてしまう!!
風族嬢は、追って来ないが問題なのは・・・
「「「―――ヴヴヴヴーーー!!!」」」
このゾンビ化した獣達だ!!
ヒマワリが何度も雷で攻撃しても人喰いウルフは、倒れることなく走り続けるし、頭上のハトの群れも俺達を上空へ飛ばさないように並走して飛行している
ヒマワリの魔力が残っている今の内に何か策を練らないと・・・
「―――そうだ!良いこと思い付いた!!ハトの頭上に雨雲を出して!飛べないぐらいの豪雨を降らして上空から・・・」
「―――却下です!」
ノマール先生がヒマワリの案を即否定する
「あの場にいた風族嬢の親玉が雨水を操る異能力者なので無闇やたらに雨水を出すのは、危険です!!」
・・・ク、クソ!
一体どうしたら!?
「なら、ノマール先生には、良い案があるんですか?」
むすっとした表情でヒマワリがノマール先生に問い掛ける
「・・・・・・校舎へ向かいましょう」
ノマール先生が自信なさげに話し始める
「「・・・え?」」
「校舎へ戻れば、僕の愛用の道具があります。それさえ、あれば僕は、特技を使うことが出来ます!!」
―――そうだ!
先生だ!ノマール先生がいた!!
―――この状況を打開できるかも!!
「本当に!?道具があれば何とか出来るんですね!ノマール先生!!」
「・・・た、たぶん!」
・・・よし、良いぞ!
希望が見えてきたぞ!!
「よーし!それなら校舎へ向けて全速前進ーー!!」
人喰いウルフの追撃を躱し、森の中をUターンして学園に向かって飛んで行く
今は、ノマール先生の特技に全てを賭けるしかない!!
―――戻ろう学園へ!!
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