第6話
分からなくってイライラしながら廊下を歩いていくと、俺のクラスの前の廊下に人が集まっていた。誰かが怒鳴っている。近づいていくにつれて、声が明瞭になる。
ん?この声は、野々原?
「きもいんだよ!どんだけ上から目線なんだよ!もう二度と話しかけてくんな、クズ!」
誰かにすごい罵声を浴びせている。あいつホントに女なのか?人の間から野々原の向かいにいる人を見る。
あれの靴の色は先輩?顔を確認して驚く。野々原に罵声を浴びせられていたのは、学校1かっこいいと言われている先輩だったのだ。驚いた顔で野々原を見つめている新原さんに話しかけた。
「なぁ、これ、どうなってんだ?」
「あの先輩が優子に、付き合ってやってもいいよ、てか付き合ってよ。って言って、優子がぶちぎれちゃったの。」
「なるほど。」
ちなみに優子ってのは野々原の名前だ。ほんとに名前と性格があってねぇよな。
名付け親がかわいそうだ。
しおしおと先輩が帰っていき、騒ぎは無事おさまった。
もしかして、新原さんも変な男に迫られてるとか?野々原は自力で追い返してたけど、みんながあんなことできるわけがない。ましてや静かな感じの新原さんが変な男を追い返せるわけがない。だとしたら彼女の悩みは変な男に迫られてること?
考えてても仕方ない。直接聞いてみるか。
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