第3話どうやら一番弱いっぽい?
……これはなんの冗談だ?
名前、種族、スキル、固有能力は、いいとしよう。……だが何だ? 闇と虚無? それに一番気になるのは呪いだ。ラノベやアニメで何回か異世界転移系は見た事あるが、沢山の加護を手に入れて大体は脇役でさえ最強になる筈だ。なのに何故、勇者見習いで呪い付き。そして、なぜ勇者とは無縁の筈の闇魔法を持っているんだ?
いや、暗黒騎士的な感じなのか? 闇だからって勇者とは無縁とは言えないのか。
それなら他の奴らも闇は持っていたりするのだろうか?
見れるか分からないが聞いてみるか。
「なぁ、ナツ。ステータスどうだった?」
「あ、うーちゃん私こう言う感じの良くわかんなくて……見せられたらいいんだけど……」
ナツがそう呟いた途端に俺にもナツのステータスが見えるようになった。便利だなこのリング。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
サクライ ナツホ 人族
職業……勇者 Lv.1
・スキル
無詠唱Lv.3 回復魔法安定Lv.4 鑑定Lv.3
・魔法……光Lv.6、土Lv.3、水Lv.3、風Lv.3
・固有能力……患者鑑定(何処が負傷しているのか瞬時に探し出せる)
・加護
女神の加護(回復魔法を使う時回復量が上がる)
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「ナツさんよ。この能力はかなりチートだと思うぞ……?」
「えっと、それって強いってこと?」
「ああ、強いな、強いと言っても戦うんじゃなくて『
「お~。じゃあ怪我しても大丈夫だね!」
「鎌江。俺のも見てみるか?」
「ああ、見せてくれるか?」
「よし来た、ほらこれが俺の能力だ」
ナツには闇は無かったか。まあ、闇を持ってる感じじゃ無いし当然か。
さて、二人目だ。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
ツジミヤ ショウマ 人族
職業……勇者 Lv.1
・スキル
格闘術Lv.4 大剣術Lv.3 ステータス偽装Lv.-
体力上昇Lv.4 鉄壁Lv.3
動体視力上昇Lv.4 鑑定Lv.3
・魔法…光Lv.2、火Lv.3
・固有能力……なし
・加護
闘神の加護(攻撃力、防御力がLv.up時に大幅に上がる)
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「お前もすごいな……」
「だろ!?固有能力が無くて、魔法がほとんど無いけどよ、スキルがめっちゃあるんだよ!これは、武闘派チート間違いなしだよな!」
「ただの脳筋だな。くそったれ」
「ひでぇな!」
そんな笑いながら言うなよ。……凹むじゃないか……ぐすん。
そう言えばコイツは顔に似合わずオタクだったか。
この感じで行くと涼叶もそうなのか?
「なぁ、涼叶のも良かったら見せてくれないか?」
「えぇ、いいわよ。ほらこれよ」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
カノウ スズカ 人族
職業……勇者 Lv.1
・スキル
鑑定Lv.3 ステータス偽装Lv.- 防御貫通Lv.2
・魔法……光Lv、3水(氷)Lv.3、風Lv.3、
土Lv.3
・固有能力……音魔法
・加護……獣神の加護(攻撃力、防御力、速さが少し上がる)
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
折れました。俺の心が折れました。
もうやめて上げて! 俺のHPはもう0よ!!
絶対に闇なんて俺以外いねぇだろ!
「ど、どうしたの?うーちゃん?」
「何してんだ?」
「落ち込むなんてらしくないわね?」
「俺のステータスを見れば分かるさ……」
ステータスを開いて三人に見せる。さぁ! 馬鹿にするならしやがれぇぇ!
「うーちゃん……? 呪いって? だ、大丈夫だよ! 私がうーちゃん守るからっ!」
「ぐふっ……!」
「あ、奈月穂。とどめ刺したわよ」
ま、まさかの守ってあげる宣言……。
そこに国王様がやってきた。何の用だろうか?
「そこの
「え? あ、はい……カマエ・ヒョウトです」
「カマエか、そしてステータスはどうであった?」
「何故俺に聞くんですか?」
「理由か? それはだな魔力が高ければ高い程髪の毛や目の色が色鮮やかになったり白くなったりするのだ。だからお主に聞いたのだ」
マジかよそれが正しいんだったら俺は最強の魔術師とかになれるじゃないか。だけど、外れてるし。……ってドヤ顔止めろよ国王様。
毛が色鮮やかにねえ……。なんとも胡散臭い話だな。
「そうなんですか……。ですが残念です。俺のステータスはこれです」
「勇者見習いで呪い持ち? だがこんな呪い見たことないな……。すまぬな私達が呼んだせいで恐らく元いた世界より
一生ってやっぱ帰れない前提かよ。
「いえ、住まわせてくれるだけでも有難いですよ。それに何も出来ないわけじゃないと思うので……。それと他の人達はどうだったんですか?」
「他の者達か? お主を除いて呪い持ちは無し、全員まだレベル一だがスキルの進行度で言ったら、もう
なんてこったい。どうやら俺が一番弱いっぽいな……。
薄々分かっていたが、あのイケメン野郎のステータスが一番良かったようだ。
主人公体質、羨ましすぎるだろ……。
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