09 王子と私/青瓢箪 さま
だいぶ前の話ですが、当時仕事上のつながりを持ったおじさま(建築デザイナー)と「絶対美は存在するか」で議論したことがあります。
そのおじさまは絶対美は存在する! と主張しており、ピカソの絵を絶対美をもつ世界的な芸術作品として例に出してきたのですが、私はそれに対し、世の中の全ての人間がピカソの絵を美しいと思うわけではないはずだと反論しました。
その時の議論は結局有耶無耶になってしまったのですが、今改めて考えてみると、集団としてある範囲に区切った場合、その集団の中に限定される絶対美は存在するのではないかと思います。
それはイケメンにおいても言えることかもしれません。
たとえば、男らしい交際宣言でホットな三浦翔平さん。
私は好みのタイプというわけではないものの、彼を見れば「ああ、イケメンだよね」と素直に思います。好みかどうかは別問題で、日本(人)という範囲で限定した場合、誰しもが「確かにイケメンだよね」と認める “絶対イケメン” は存在するのではないかと。
ただし、同じアジア圏でもお隣の韓国ではイケメンの基準がちょっと違うようですし、たくましいマッチョがもてはやされたり、お洒落な着こなしのできる
文化だけでなく、きっと年代によってもイケメンの基準は違うのでしょうね。
架空の人物ながら、日本のイケメンの代表格と言えば光源氏。多くの平安美女と浮名を流した彼だって、現代にタイムスリップしてきても今の世ではイケメンと認識されないかもしれません(^_^;
……などと、イケメンについてあれこれ真面目に考察してみたのですが、着地点が見つからずに迷走しそうなのでこの辺でやめときます。
というわけで、唐突に作品紹介!
『王子と私」
青瓢箪 さま
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885908838
イケメン度:★★★★☆
イケメン属性:エキゾチック系イケメン、ロイヤル系イケメン、エロい系(笑)イケメン
*・゚・*:.。.*.。.:*・☆*・゚・*:.。.*.。.:*・☆*・゚・*:.。.*.。.:*・☆*・゚・*:.。.*.。.:*・☆
本作に登場するイケメンさんですが、一言で言って非常にユニークです!(笑)
まず外見ですが、
「中東の浅黒い肌、彫りの深い目鼻立ち、凛々しい眉毛。
砂漠と月とラクダと銀の鞍がバックに似合いそうな。
王子様といっても違和感のない麗しい容姿」
という、小説には珍しい? 中東系のイケメンさんなんです(*^_^*)
別のところでも私の好みのイケメン系統があっさり顔であることは言ってますが、これこそおそらくは “絶対美” ならぬ “絶対イケメン” なのでしょう。濃い顔のエキゾチックなイケメンさんは容易に想像がつきますね。
しかも、彼の初登場シーンが実にユニークかつ衝撃的(笑)
主人公であるキエコ(当時学生)が彼に見とれて気がつかない間に、キエコのCカップの
初対面の女の子の乳を揉むガイジンさんもたいがいですが、そんな彼に『あ、あの。チチ、揉んではりますけど』と冷静にツッコむキエコもたいがいユニークです(笑)
しかも彼女、関西の血がそうさせるのか、この時の話は『公園で見知らぬ外人さんにいつの間にか乳を揉まれとった事件』という「美味しいネタ」として、友人に何度も話しては笑い合うという楽しい思い出として心に刻んでいるのですね。
そんなキエコですが、とある事情で現在はシングルマザーとして日々の生活に奮闘しています。
一人息子を保育所に預け、仕事に家事に子育てにと孤軍奮闘。たまの息抜きは息子のスイミングの送迎待ちの間に友人とおしゃべりすること。
目下の楽しみは、息子のお泊り保育の時にその友人たちとスーパー銭湯で女子会をすること。
ささやかな幸せを原動力に頑張るキエコですが、時々張りつめていた心がゆるむと「無性に不安で怖くなるときがある」のです。
この感覚、大人の女性であれば共感できる人も多いのではないでしょうか。
大らかでサバサバしていて元気で明るいキエコでも、人知れずそんな焦りや不安を抱えているんですよね。
シングルマザーって、きっと弱さを隠して人一倍がんばらなければやっていられない時も沢山あるんじゃないかなって思います。
キエコ、がんばれ!!
そんな風に彼女のリアルな一面に触れて共感したところで、かのエキゾチックイケメンさんが再登場!!
彼との再会と夢のようなひととき。その後に明かされるキエコの過去と彼女が選択する未来。
ネタバレするのはもったいないので、ぜひ本編でお楽しみください♬
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