07 二十歳の私に言いたい事/無月 さま

 ようやく週末かー(*´▽`*)という思いと、もう六月かーΣ(゚Д゚)という思いの両方が去来する金曜日。

 明日の飲み会の予定をすっかり忘れていたのですが、誘われたときは「行く行くー♪」とノリノリだったくせに、一旦忘れて思い出した時のこの腰の重さはなんなんでしょう(´-ω-`)

 誘われたときは自分がこんなに参加をめんどくさがるなんて思いも寄りませんでした。

 その時に選んだ選択肢が後々振り返って初めて正しかったか間違っていたのかがわかることってありますよね。

 ご紹介する物語は、そんな人生の選択を振り返る主婦が主人公のショートストーリーです。(超こじつけ……)



『二十歳の私に言いたい事』

 無月 さま

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054883682432


 イケメン度:★★★☆☆

 イケメン属性:素敵な旦那様系イケメン、フォロー上手系イケメン


 *・゚・*:.。.*.。.:*・☆*・゚・*:.。.*.。.:*・☆*・゚・*:.。.*.。.:*・☆*・゚・*:.。.*.。.:*・☆


 小説の紹介ページにはこのようにあります。

「ある日ミカは掃除中、成人式へと向かう自分の写真を見つける。

 そして思う。その頃思い描いていた未来と、今ここにある現実がずいぶんと違うと言う事を」


 そう、このミカさんという方が主人公の主婦なのですが、彼女は二十歳の自分の写真を見て、「いつか好みの男性と巡り合い、恋をして、やがて結婚する。そんな未来をどこかで信じていた」その頃の自分に言ってやりたい言葉が浮かびます。

「あなたは決して思い描いているような恋をすることなく、好みでもない男性と結婚するのよって」


 うん……?(; ・`д・´)

 ということは、ミカさんは結婚相手に妥協したということなのだろうか?

 話の流れからして、彼女の旦那さんがこの物語のイケメン枠ということになるのだろうけれど、妥協で結婚した相手がイケメンなんてことあるのだろうか……?


 そんな一抹の不安を抱きつつ読み進めると、予想通り旦那様のアキオさんが帰宅します。


 連日の残業でその日も帰宅が遅いアキオさん。

 ミカさんを見て表情を和らげるアキオさん。

「背は高いが童顔の為か、実年齢より若い印象を受ける。ふにゃっとした目つきは出会った当初から変わらない」アキオさん。


 うん……?(;´・ω・)

 イケメン、なの……か……?


 いつものようにアキオさんがリクエストしたお茶漬けをミカさんが用意するのですが、どうやらそれは永〇園のお茶漬け的な、インスタントの簡単なものの様子。

 だよねー、妥協して結婚した旦那さんの夜食に手間かけたりなんかしないよねー(;・∀・)


 そんなちょっぴり冷めた目でこの夫婦のやり取りを読んでいたのですが……



 ここでアキオさんのイケメンぶりが発動!!


 お茶漬けをかきこんでむせたアキオさんにミカさんが水を差し出すと、アキオさんは照れ笑いしながらこう言うのです。


「あんまり美味しいものだからつい」


 え? インスタントお茶漬けですよ?


 あの刻み海苔の細かさとか、いっぱい浮いてる味のないあられとか、お茶の色のようでいて実際はかなり塩のきいただし汁の味とか、たいていの人が容易にそれとわかる、永〇園のお茶漬けですよ?


 ミカさんもそこは否定せず、「それ唯のインスタントのお茶漬けよ」と返しますが、アキオさんはこう言います。


「ただのインスタントに青紫蘇や卵なんて入ってないだろ」

「君と結婚してから僕はまだ一度だって同じお茶漬けは食べた事が無いよ」


 なんとっ!!Σ(・ω・ノ)ノ!

 しょっちゅう食べるお茶漬けのバリエーションが毎度違うことに気づいているアキオさん。

 ご飯を出されても当たり前のようにかきこんで、「美味しい」の一言も言わず食器も下げず席を立つ旦那さんも多い中で、ミカさんの細やかな気遣いにちゃんと気づいて感謝しているなんて、とっても素敵な旦那様ではないですか!


 あんまり語るとネタバレになってしまうのですが、ミカさんの気遣いにちゃんと気づいているアキオさんは、ミカさんのたわいない話もちゃんと覚えているようで(*^_^*)

 ミカさんに変な気遣いをさせることなく、さらりとミカさんの希望を叶えてあげるその気遣いも素敵です。


 外見がイケメンかどうかはさておき、結婚しても奥さんのことをこんなに大切にしてくれる旦那様は間違いなくイケメンでしょうね!!


 淡々とした夫婦のやりとりのあとにくる最後のミカさんの言葉は、ぐっと心に染みるものがあります。


 人生にはいくつもの岐路があり、その時に自分が選んだ道が正しかったのかどうかは進んでみないとわからないことが多いと思います。

 けれども、その道が正しかったと、選んでよかったのだと思えるかどうかは、自分の心持ちで変わってくるんじゃないかなあ。

 お互いを細やかな気遣いで支え合う夫婦の物語を読んで、そんな気持ちになりました(*´▽`*)





 明日の飲み会、とっても楽しみだなー。

 参加表明しといてよかったなー……


 …………(´-ω-`)ココロモチカワラナイ…









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