第13話 出来事
歩くこと三十分ようやくついた。
「よし! 着いたぞ! ここが俺の家だ!」
一人暮らしっていうからアパートだと思ったが一軒家だった。
「一軒家か金もだな!」
(明日雨ストレートだな)
そして矢代が鍵を開ける。
「二人とも入ってもいいぞ」
そして矢代の家に入る。 電気がつき二階に招かれる。
「二階で椅子に座るなりしてくれ」
俺たちは二階に上がる。
「でかいな」
「そうだな」
二階に上がるとすぐに部屋がある。
「ここか?」
開けるとそこはリビングだった。
「すごいな、 こんなところ一人で住めるなんて羨ましい」
すると矢代が階段を上がってくる音が聞こえた。 ドアが開く。
「今からご飯の準備するから待っててくれ」
キッチンに入るといつもの矢代じゃなくなる。
「矢代料理できるのか?」
俺が聞くと何か不満そうにこちらを見てくる。
「料理ぐらいできるわい!」
「矢代のくせに」
「おい! 明日雨! 今なんつった!」
「なんでもない」
(明日雨と矢代ってこんな仲よかったっけ?)
そんなことを考えているうちに矢代は黙々と料理を作る。 すると再び話を始める。
「あのさー話変わるんだけどさ......今日起きたことどう思った?」
俺たちは少し考えて答えた。
「俺は教室内にいて大前が一人で闘っているのに俺は何もできず自分の無力さをしった」
「藍井は?」
「俺は......教室内にはいなかったが明日雨とおんなじかな」
矢代も気持ちを言う。
「みんなやっぱりそうなんだな、 俺もなんだけどね......あとなんで助けに行こうなんて言い出したんだ?」
(やっぱりみんな不思議に思うよな......)
「大前だからか?」
俺はすぐに否定した。
「違うよ、 大前じゃなく矢代だとしても俺は助けに行ってただろうな......クラスメイトだし」
明日雨も話に混じる。
「クラスメイトとしても話したことのない他人だし」
「まあそうだけどクラスメイトが一人かけるのっていやだろ?」
その答えに二人は納得した。 すると矢代は再び深刻そうに話を始める。
「舞楽や大前やお前は特に凄いよな尊敬する」
「なんでだ?」
「舞楽はみんなをまとめることができるし、 お前も行動力がある、 大前も行動力がありまとめることができる......それに比べて俺はっておもうんだよな」
(こいつはこいつで考えているんだな)
「そんなことないお前も十分凄い、 あの時お前がいなきゃ俺死んでたからな、 そのあとの明日雨だって流石だった.......俺なんか能力無しでみんなに助けられっぱなしだ」
そういうと明日雨が何かに疑問を持ち俺に聞く。
「思ったんだけど、 あの時なんで君たち四人は先にアジトにつけたんだ? 誰の作戦?」
「あー! それ俺も気になってたんだ! 誰なんだ? 増田か? 京川か?」
「あの作戦を考えたのは俺だけど動いたのはみんなだよ、 その中で一番は若井さんかな」
料理ができてテーブルに持ってきて席につき話す。
「なんでだ? 美味しいかわからないが食べてくれ......若井って能力無しじゃなかった? 明日雨と一緒でコツだけ掴んでいておそらく透明とか言うてたはずだが」
俺と明日雨は声を合わせて言う。
「あれは嘘」
俺は明日雨に目を合わす。
「明日雨も気づいていたのか?」
「ああ目が泳いでいたからな」
(よく見てるな)
「まじか気づかなかった!」
俺はその場にいた舞楽さんの様子を聞く。
「俺たちがいなくなった時舞楽さんなんて言ってた?」
すると一度考えて答えた。
「カンカンだった!」
「やっぱり......」
「だけどあいつも二回目のとき気づいて何かつけてたからな」
(やっぱり)
「まああのときみんなの助けがなかったら死んでたよ」
そんな話をしているうちに食べ終わる。
「ごちそうさま」
「どうだ? うまいか!」
正直食べる前はまずいんだろうなと思っていたが食べると美味しかった。
「うまかった」
「美味しかったな」
病院で見せた喜びをここでも見せる。
「よっしゃああ!」
すると明日雨そわそわしだし矢代にお風呂はどこかを聞く。
「俺風呂入りたいんだがどこにあるんだ?」
矢代は驚いた様子で下に降りる。
「うわ! すまん! 沸かすの忘れてたああああ」
(こういうところがあるから憎めないよな)
「あいつってなかなか面白いよな」
「だな」
明日雨と二人きりになった今あの時の話を聞く。
「聞きたいことがあるんだが......大前を助けて出口に出る時」
話を理解したのかすぐ答えた。
「あーあの時能力を使った」
どのようにして使ったのか聞く。
「どうやって発動したんだ?」
少し考え込む。 すると手を動かしながら説明する。
「まず集中して......どーーんばーんぐあーん! って感じで発動した!」
「うん! 全くわからん!」
そしてお湯を沸かしに行った矢代が帰ってきた。
「後十分で入れる!」
---
俺たちは十分間これからのことを話し時間を過ごした。
四十分で三人が入り終わった、 普通お泊まりは夜が本番だが俺たちは今日色々な事があり疲れ切っていたので布団に入りすぐ寝てしまった。
「じゃあお休み!」
「おやす......」
「おやすみ」
---
おそらく今までで一番長い一日だとみんなが思っただろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます