第11話 能力

 そして俺たち十一人は会議室の前に着いた。

「よし! 入るぞ」



 会議室のドアをノックし校長からの合図が出てゆっくりとドアを開ける。

「どうぞ」



 俺たちは声を合わせて返事し、 一礼して校長の向かいに座る。 すると話が始まる。

「何が言いたいかわかっているよね?」



 固唾を呑む。 俺と京川さんは一度やめるように注意されていたのだ。

「はい......分かっています」



 校長は席を立ち俺たちの方に歩み寄る。

「分かっているならいい、 怪我人は出たがみんな生きて帰ってこれたんだ......だが次ばかりは気をつけたまえ」



 みんな声を合わせる。

「はい。 本当にすみませんでした」

「私も生徒を叱りたくない」



 そう言い校長先生は後ろを向く。

「話はこれくらいで終わる、 後の休み期間自分が犯した過ちを見直すように」



 そして俺たちは会議室を後にした。 だが大前だけはそこに残った。

「校長先生......ほんとに申し訳ございません。 みんなは俺のために動いてくれたんです、 俺がヘマをしなければ......」



 校長は後ろをずっと向いたまま何も言わず立っている。 そして大前も会議室を後にした。

「失礼しました」




 会議室に残っていた大前をみんなで待っていた。

「待っていてくれたのか」

「ええ」

 そして俺たちは会議室を後にし廊下を歩く。

---



 廊下を歩いていると向かいから先生がこちらの向かってきた。

「君たちに少し言わなければならないことがある」



 そう言われて俺たちみなまた怒られると思った、 だがそんなことなかった。

「今回の騒動で色々大変なことになる......おそらく一ヶ月は学校休みになるだろう」



 大規模な事件が起きたことで休校にするほかないのだ。 おそらくその間は今回の事件のことでマスコミが盛り上がるだろう。 そのことを告げられてみんなで一礼しその場を去った。


---


「ぐわああああああ」



 腕から血がボトボトと流れている。

 キラーが相手に乗りかかっていて動くことができない。

「離すんだ!」

「ならば俺たちの仲間に入れ」

「何が目的だ」



 その目的は明かさず合図する。

「キラーそいつをやれ」



 そしてキラーは剣を取り出す。 それを見て焦った目標が流羽に交渉する。

「俺の部下なんだ! 殺さないでくれ!」



 大きなため息をつきキラーに再び合図を出す。 そして持った剣で部下を切ろうとすると、 ようやく仲間になる気になったらしいい。

「わかった! 仲間になる......だから! そいつのことを殺さないでくれ!」



 仲間になると言いキラーにやめるように言う。

「やめろ、 仲間になるって言った。 とりあえずボ......ボスのところに連れて行くぞ」



 部下と目標はキラーと流羽によってボスのところに連れて行かれる。


---


「思ったより怒られなかったな!」



 矢代が先ほどより元気が出ている。

「さっきまでは丸まっていたのにな」

「明日雨気にするんじゃねえ!」



 微笑み歩き出す。

「とりあえず今から病院に行きますわよ、 クラスメイトが心配です」



 そして俺たちはクラスメイトが入院している、 病院に向かう。


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「午後のニュースです、 今朝東京都にあるとある学校が何者かにより襲撃されました、 その際に一人の少年が拉致されたということです。 その少年は教師たちにより救出されたそうです。 でわ午後のニュースを終わります」


---


「ボス連れてきたぞ」



 振り返りこちらに向かってくる。

「あーご苦労さん、 意外と早かったね、 早速なんだけど君の能力ここで見せてくれるかな?」

「まずは一つ聞かせてくれ......俺たちを仲間にして何になるんだ? 俺の能力を何に使うんだ?」



 ボスは頭を掻き少し微笑んだ。

「そのうちわかるさ、 とりあえず能力見せてくれないとどうなるかわかるよね? ......ヒロトー準備」



 そしてヒロトと言う人が部下の前に立つ。なにやら武器を持っている。

「早く発動しないと死んじゃうよ?」

(もう言うことを聞くしかないな......)

「......わかった! 能力を発動する、 だから五分待ってくれ」



 そして能力を発動するために五分間準備する。


---


 そしてすぐに五分がたった。

「準備ができた、 今から発動する」



 ボスは目を輝かせて待つ。 それを一緒にヒロトとキラーと流羽も見守る。

「行きます! ううううううぉおおおおおおおおおおおおおおおおお」



 雄叫びをあげた途端一瞬視界が光る。

「眩しいな、 一応ヒロトとキラー戦闘準備しとけ」

「ヘイボス」

「了解」

 一瞬で当たりがピンク色になる。


「終わりです」



 あたりを見渡すと全体的にピンク色だ。

「これはすごい! すごいぞ!」

「これはすごいですねボス」

「こんな能力があったのか......」



 ボスが目標に向かって拍手をする。

「流石だな、 別の世界を作ることができる能力持ち、 空海 昌」



 おそらくピンク以外のところが現実世界でピンクのところが別の世界だ。

「この能力は俺が切らない限り永久に続きます」



 肩を持ち嬉しそうにボスは空海に語りかける。

「いい能力だな、 奴らを閉じ込めることができる」



 空海はまだ作戦を聞いていなかったのでさっぱりだ。

「えっと奴らとは? 後作戦を教えてくれませんか?」



 ボスはいつもは爽やかに話すが作戦を言った時のボスの声は悪人らしかった。

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