第2話 お供が出来ました。
「スライムやーい、まだ抜けないの〜?」
ぷにょんっ!ぷにょ!ぷにょっ!
スライムに着いて歩いてだいぶ経った。まだまだ木は途切れません。
「てか君、道無き道を行き過ぎ!大きさの差考えて?!」
ぷにょ〜ん?
え〜?じゃないし。スライム基準で道案内するから凄い狭いとことか、木が生い茂り過ぎてて頭にめっちゃ枝が引っ掛かるとことかが多い。
「後どのくらい歩くのォー?」
ぷにょっ!ぷにょぷにょっ!
「あとちょっとって、さっきも言ったけど」
ぷにょ?
そうだっけ?って……。不安になってきたよ、大丈夫か?このスライムに着いてって。
そして私、見ての通りスライムの伝えたい事が何となくわかるようになりました。この能力要る?要らなくない?
ぷにょんぷにょんぷにょん……
「…………。」
スライムってどう移動してんの?
ぷにょぷにょしてるけど跳ねてないし、滑るように地面移動してんだけど……不思議。
スライムを観察しながら無言で後ろをついて行く。スライムを観察しているため目線は必然的に下へ……。
ぷにょんっ!ぷにょ!
「ん?……おお!」
スライムに「ほら!前!」と言われスライムから視線を外し前を見ると、木が途切れた先に街道があるのが見えた。
「でかしたぞ!スライム!」
ぷにょん!ぷにょ〜ん
そんなに照れるなって〜!いやぁ、スライムって道案内出来たんだね!てか意思の疎通出来たんだね!
「さて、道もわかったし。お前どうする?」
にょ〜ん?
「ここでさよならして森の中に帰るか?」
にょ?!にょ〜ん!にょ〜ん!
スライムは私の足元に縋り付くようにして、身を震わせている。捨て猫かよ。
「一緒に来たいのか?」
にょ!
そもそもモンスター連れて歩いててもいいのか?それがわかんないな……まあ何とかなるか!なるか?
「まあ、これから宜しくね」
ぷにょんっ!
スライムは高く飛び、私の頭の上に乗る。自分で歩かんのかい!地味に重いわ!
まあいいけどさ。
「そういば名前とかあるのか?」
にょ?にょ〜?
「多分ないって……なんで多分なんだよ。」
うーん、無いなら付けないと不便だよなぁ。
スライムか……スー、スイ、……
「よし、お前の名前はスイだ!」
にょん!ぷにょんっ!
「嬉しいのはわかったから頭の上で跳ねないで!!転ぶ!」
にょっ!
ほんとに分かってんのか?コイツ……。
刺激的な毎日を異世界で!! 蜜華 @Haru-Naka
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。刺激的な毎日を異世界で!!の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます