第16話

……………………………………………………


「お前は誰だっっっっっっ!?」


わたくしの…否、俺の仕えるこの屋敷は俺しか使用人はいない…不審者!?麗奈のところへは行かせない…!


「今すぐここからお立ち去りを願います。」


ぎっ、と睨みをきかせてその不審人物を追っ払おうとしてみる。


「なっ、何するんですか!?ぼくはここに用があって…」

「あってもなくても関係ないのです。さぁ、今すぐ…で!て!け!」


最後は吐き捨てるように言う。全く、最近の輩は諦め悪いな…麗奈がくるまえに追い払わないと、麗奈に何かあったら俺の責任だ。


「ちょ、ぼくは中に用事が!やめてくださいよ!許してくださいーっ」

「ほぉ、そうかそうか、許してやろう。」

「ほ、本当ですか!?ありがとうございます!」


そう言い満面の笑みで中へ入ろうとする不審人物。


「ええ、わたくしの背負い投げを受けてまだ意識があれば、ですけども(ニッコリ」


がっ、と相手の手を掴む。そのまま地面へと、叩きつける!!


バシィンッ


悲惨な音が響き渡る。久しぶりにやりましたね。(柔道黒帯)


「ちょ、何の音!?隼人、あんたなの!?」

「お嬢様、不審人物です、警察を呼んでください。不法侵入を行うところでした。」


麗奈は、はぁ、とため息をつくと


「隼人、その子新しい使用人…」

「はへ?」


いや、いやいやいやいや…なんて!?


「なんかお父様が勝手に頼んじゃって…だから先輩として頑張って!」


楽しそうに親指を立ててこちらを見るお嬢様。


「無理ですっっっっっ!!!」


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