2話

〈吹雪side〉


いつまでたっても消えないこの傷は…どんどん僕を蝕んでいく…



人気のない路地裏。昼間でも誰一人として使わない路地裏。そこに、冷たい風が吹き抜ける。


吹「いないかなぁ…」


今日も1人。いつも1人。誰も僕を見ようとなんてしない。


でもいいんだ♪すぐにお友達が出来るから!


吹「あの子いいなぁ〜。今度あの子にしよ」


そうやって、1人また1人と友達を増やす…

けどみんな…最後にはいなくなっちゃう…

僕を放って何処行くの…



吹「踊れ♪踊れ♪踊れ♪ー」


喋らないお友達。結果私は1人。



〈暦side〉


暦「あーあ。まーたやってるよ。あの子ほんとに好きだねぇ」


1人建物の上から嘲笑するかのように吹雪を見下ろす。


暦「おっと。もうこんな時間??あー。怠い。でもまぁ、仕事だから行きますか」


依頼人(クライアント)との待ち合わせ場所まで建物の屋根を飛び渡って行く。


暦「この時期の屋根の上はいいなぁ。心地いい」


いつだって見てるよ。吹雪お姉ちゃん。












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操り人形〜マリオネット〜 noise @noise-soramafu

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