第5話 あつあつたまご
そよ風を感じながら草の絨毯を歩き、縦穴へと近づいていく。時折、
「ここで、一気に~、あっ、あちち! ……痛い!」
「……本当に大丈夫なのかなぁ。」
縦穴の近くで立ち止まる。おそらく火口なのだろう、熱気を
体育座りで待つことにする。1時間くらいなら空腹を我慢できそうだ。
暇だな、と見上げた空には双頭の鳥が飛んでいた。ファンタジーだなぁ、と月並みな感想を抱く。たとえ、先程の鳥と遥か上空を飛行する物体が同じ大きさに見えていようとも。遠近法なんて私は習わなかった、と自分をごまかす。
「飛行機サイズの鳥とか……ないわー。」(棒読み)
「と~う! ご飯にしよう!」
「……その岩? をどう食べるの?」(半眼で構える)
「ガブっと」
「てぃ」
「ア――!」
縦穴から出てきたマノンは、持ち帰った岩を地面に数回打ち付ける。卵を割った時のように中から黄身のようなものが流れ出る。熱風とともに運ばれてきた匂いと見た目は卵だ。白身部分が、まんま溶岩でなければ。雑草を焼いてるじゃん。
【ギギ】をケースから出さずにマノンの鼻へと押し当てる。周囲の空気が揺らぐほどの高温の岩なんて食べるわけがない。……いや、もしかしたら食べられるのだろうか。ひっくり返ってジタバタしている毛玉を見ながら、ふと考えてしまった。
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「……食べるのかしら?」
「どうでしょう、食べてみます?」
「私たちでも結構くるわよ、アレ……。」
「では、次サボったらアレですからね?」
「……冗談よね?」
「(手元で操作中)……発注しておきました。」(爽笑)
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被害
マノンの鼻「腫れたらどうするの!」(クリティカル180ダメージ)
火口の魔物4体(火吹きトカゲ1、火ワニ3)
地面の草(延焼中)
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