第3話 始まりの始まり 夜


ここは日本。

由緒あるお寺や神社の多い、神楽の街。

時間は丁度0時をまわったところ。

今夜は天気が良く、いつもは雲がなくても街の灯りの方が眩しくて星が見えにくいが、時間が時間であるためか・・・はたまた、場所が場所であるせいか、或いはその両方か、暗い地上を月や星が照らしている。

空は凄く綺麗なのに、俺の気持ちは明かりのない街のように真っ暗だ。

「・・・はぁ。」

小さな滝があり、近くに祠がる。

そこから、木々の間を通り少し離れたとろこの開けた場所に、ベンチがひとつ。

そのベンチに座り、溜息をこぼす。

ここは、どこか懐かしい、大切な思い出がある・・・

そんな気がする場所。

自分の居場所がないと感じいつも何かを捜し、世界に色がないと感じている。

そんな俺が唯一落ち着ける場所。

まぁ、何を探しているかなんて分からないんだけど。でも、大切な事、大切な人・・・の様な気がする。

まるで、映像処理用のコンピューターの名前の世界の海の中の青い魚のようだ。

まぁ、あの青い魚は自分が何を探しているか思い出し、見つけることが出来たけどね。

「・・・はぁ。」

何度目かのため息をついた時、ふと指先に何かが触れた気がした。

そこには、1枚のカードがあった。

さっきまで、こんなのあったっけ?

気ななって手にとって見ると、何かが書いてある。

「『 The Fool』・・・タロット、だよな?・・・愚者?だっけ?」

どうして1枚だけこんなところに・・・

不思議と、このカードは凄く大切なもので、持っていれば捜し物が見つかる、、、そんな気がした。

「バカバカしい。何が大切なものだ。。カードで捜し物が見つかるわけがない。そもそも捜し物が何か分からないんだから。」

一瞬過ぎった感覚を、かぶりを降って直ぐに自分で否定する。

俺は、カードを元の場所に戻し、帰路についた。



この時の俺は、まだ気付いていなかった。

その感覚が間違っていないことを。

このカードが、俺の運命を大きく変えることを。



そして、俺は居場所と捜し物をみつけた。






✄- - - - - - キ リ ト リ - - - - - ✄

こんばんは、ひなです!

第3話、いかがでしたでしょうか?

今回のお話には、ひなの好きなものを少しだけ詰め込みました(笑)

某映像処理用コンピューターの名前の世界の海の中の青い魚・・・

皆さんは何だかお気づきでしょうか?(笑)


フォロー・応援・★・レビューお待ちしてます(* ´ ꒳ `* )


次回、第4話 「いつもと違う朝」


どうぞ、お楽しみに!

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