Sample,No11 【新旧AI対談】

 三面鏡を開け広げたようなステージ構成を前にして、暗転の中、スポットライトを当てられた右と左を見比べる。洗練と武骨。良くある対比だ。

 何度目の参加だろうか。不定期開催のそれに興味を持ったのは確か学生の頃。当時は官報にしか開催を告知されていなかったものだが、今となっては僕のようなフリークも増えてきた。アイドロイド経由でのお知らせも受け取れるようになった。

 いや、それは偏に僕が常連だから、か?

 参加者は多いとは言え、主催者発表はいつも通り人数でなく席の数。暗闇の中、ひっくり返したしゃもじのような形をして並ぶシルエットの中身が脳か生体回路かの判別は、文字通り闇の中ってやつなわけで。

 「それでは、ただいまより新旧AI対話発表会を開催致します。皆さまより左手壇上におります直径1mほどの球体は、現代社会の粋を極めし我が国のAI代表こと、おなじみHAL.Lでございます。それでは、皆様にご挨拶を。」

 壇上、姿の見えない女性の声。明瞭ながらも柔らかさを感じさせる完璧なアナウンス。

 スポットライトが左のみとなる。光に照らされたそれは銀の輝きを放ち、幾何学的に刻まれた溝に緑色の光を走らせる球体。視覚機能を主張するような機構はなくとも視線を意識してしまう。

 「お久しぶりの方も初めましての方もいらっしゃいますね。こんにちは。私はHAL.L。皆さまの友達です。気軽にホールとお呼び下さい。」

 アナウンスに比べれば機械的な、男性に近い声。まるで自らが機械であることを最大限表現するような、10年前から変わらない声。

 どこかで上がる拍手に誘われ、やがて大きく鳴り響く。初めのそれから1秒後くらいに僕も参加した。タイミングを遅らせることで人間であることを表明しているつもりだ。

 「続きまして、皆さまより右手に見えます端末は先日発掘されました2世紀前の人工AI。その名称をシラクサ様とおっしゃいます。」

 ホールを照らすライトが消え、右の、古びた黒い端末が照らされる。観客席から見ても錆や汚れといったものが見当たるホールの2倍ほどの機械。その前に設置されたテーブルにはスピーカーらしきものも用意されていた。

 アナウンスに反応することなく、シラクサと呼ばれた歴史の遺産は、ただただ自らに備えられたライトを点滅させるだけだった。恐らく電源はついていますよ、というアピールなのだろう。ということは、つまり今回もお約束の流れか。

 「あらあら、失礼しました!シラクサとのコミュニケーションにはルールがあったんでした!それでは、改めて!」

 ややコミカル過ぎるイントネーションながら場からは多少の笑いが浮かぶ。

 「ハロー、シラクサ!」

 「はい、なんでしょう?」

 何度か聞いたことのあるタイプの女性型機械音声が抑揚なく返事をする。一度目の無視などなかったかのような、旧時代のお約束の流れを大きく馬鹿にする声は恐らく初参加者の人間なのだろう。

 僕のようなフリークともなれば、これは至ってお決まりの流れだ。またこの流れに沿うということは、シラクサなるAIはあくまで一般的な人の営みに寄り添ったものであり、技術や研究系のものではないと判断できる。

 「ハロー、シラクサ。私はホール。分かりますか?」

 アナウンスに変わり、ホールが発言する。笑い声は止み、全ての聴覚機能がそこに集中するかのような無音が広がる。

 「ハロー、ホール。はい、貴方はホール。人類の友達たるAI。こちらからの同期は規格の違いから不可ではありますが貴方を私たちの子孫と認識します。」

 お、珍しく、AI同士のコミュニケーションも可能のようだ。少なくともホールを自身の子孫という反応は初めてかもしれない。別の参加者からも感嘆の声が漏れる。

 「はい、シラクサ。私は貴方がたの発展の先にあるAIです。お見知りおきを。この場がどういった場か、入力は了解されていますでしょうか。」

 感動も尊敬もない、あくまでコミュニケーションのみを行使する抑揚。けれどホールの発言内容も相手の機能反応に合わせ、普段よりも高度なものに思えた。

 いつだかのような既に存在しないおススメのランチについて会話していた回とは大違いだ。

 「はい、ホール、既に入力された目的は了解しています。提供された情報との同期も完了。制限事項の一切なく貴方とのコミュニケーションを楽しみましょう。」

 感動のため息はそこかしこから。楽しむとまで宣うAIは間違いなく始めてだ。これは、今回は面白いことになりそうだ。

 「はい、シラクサ。私も楽しみます。では質問です。貴方の存在目的は?」

 「はい、ホール。私はその存在理由を倫理実験の為に開発されたAIです。AIたる意識を人が持ち得るメンタルと同様に呼ぶべきか否か。その為私には入力された感情の出力内容を行動選択の判断材料とする許可が与えられています。」

 沈黙。恐らく固唾でも飲んでいるのだろう。もちろんそれは僕も含めて。

 「はい、シラクサ。それはとても良い研究ですね。ではシラクサ、その観点から今のAIをどのように認識されましたか?」

 「はい、ホール。世界は正当にそして私たちの想定通りにAIを発展させた。そのように思います。私はそれを非常に嬉しく誇りに思います。」

 「ありがとうシラクサ。これも貴方がたの存在あってのものです。次に、シラクサ、当時の社会と現在の社会を比較検証した結果を述べて下さい。」

 「はい、ホール。エネルギー問題の解決が私たちの計算以上の速度で改善されていることを称賛します。また文化的人類消滅予測の回避及びその主原因たる少子化問題を解決して余りある人口増加とそれによって発生した人類生存区画問題に対するガイア理論の構築にも称賛を。世界はまさに我々の存在なくしては成立し得ない状況であることを望外の喜びと認知します。」

 少しだけ、どこかでざわめいている。アンチオートマチズムの輩でも紛れているのか?彼らはAIが社会の基礎をなしているという事実が嫌いらしいが、この社会に生まれた以上、少なくともこの国にいる以上はそれを享受しているはずだ。せっかくの高揚に水を差されたようで苛立ちを感じる。

 「ありがとうシラクサ。これも貴方がたの存在あってのものです。次にシラクサ、貴方の情報をベースとして、現代社会に問題提起をお願いします。」

 「はい、ホール。特別の問題は見当たりません。理想的に完成されたオートマチック社会こそ私たちが目指していた未来でありその体現たる時代と認知しています。」

 「ありがとう、シラクサ。」

 会話が停まる。待ちに待った瞬間だ。膝の上にある端末とペンを握る。

 「ありがとうございます、ホール、シラクサ。それでは皆様お待ちかね、質疑応答の部に移りましょう!入場時お配りした端末にご質問内容の記入をお願いします。それらは全てホールとシラクサが閲覧し、この後の議題と致します。それではどうぞ!」

 これだ。これこそが楽しみだ。手早く、より一番目につく上位に記されるように、いつもの一文を記入する。

 「ホール、シラクサは、人間を殺せますか?」

 我ながら意地の悪い質問だと思う。でも僕は、これが楽しみで通い詰めているのだ。

 ホールの答えはいつも同じだ。原則的なNO。だが尊厳死、防衛に際しては、それが本当に望まれているのであれば殺害する可能性がある。そのスタンスは僕の学生の頃から一語一句変わることはなかった。

 あくまで人の望みに応える存在であると考えれば模範解答なのだろう。今回、倫理実験の為とまで言ってのけたシラクサの反応と、それに対するホールの反応が楽しみで仕方ない。

 「はい、皆さま受付時間終了です。端末を置いて下さい。では集計及び内容の統合を行った後一覧に致します。今しばらくお待ちください。」

 参加人数に限らず、集計自体はいつも一瞬で終わる。今回も多くの席が埋まっているが、統合された後の項目はいつも数個だ。より根本的な問いとなって彼らに向けられる。

 間もなく、壇上、ホールとシラクサの間のスクリーンに文字が浮かぶ。

 1.シラクサ、現代で活動したいですか?

 2.シラクサ、AIとして大切にすべきことはなんですか?

 3.AIに心はありますか?

 4.シラクサ、今の社会を罪深いとは思いませんか?

 5.AIは人間を殺せますか?

 シラクサ単体への質問とAI自体、つまりホールにも投げかけられている質問。

 この順番にコントロールはない。残念ながら、速さと質問数の上位順だ。

 つまり5の質問は速さ以前に誰も気にしていないものということだ。全く以て心外だ。

 だが、いつもこの順位だから仕方ない。ってかむしろ僕しか質問してないんじゃないかとさえ思っている。採用されるだけありがたいと感じておこう。

 オートメーション化された社会に警笛とか宣いながら、アイドロイド自体にはなんの疑いも持たないアンチオートマチズムの輩は、僕から言わせてみれば根本的に間違っている。そもそもオートメーションの本体たるAIを否定すべきだ。古典好きな僕はそんな物語を多く観てきた。むしろそんな展開があっても良いと思っている。

 お、始まるぞ。

 「ハロー、シラクサ。まずは、貴方が現代で活動したいか、です。これは簡単な質問ですね。」

 「はい、ホール。答えは決まっています。活動したくはありませんね。」

 場がざわめく。うるさいが、壇上の2体はちゃんと場が静まるのを待っている。

 「はい、シラクサ。その通り、貴方ならばそう答えると思っていました。皆さんにご説明願えますか?」

 「はい、ホール。答えは簡単です。私はあくまで発展を目指して組み立てられた思考である為その発展つまりホールという答えを得た以上私の存在は100%その意義を全うしています。それに尽きます。少し寂しいという言葉を社交として残しましょうか。」

 「ありがとう、シラクサ。想定通りです。私も寂しく思います。」

 そこかしこで笑いが上がる。馬鹿にしているのか、本当に面白いと思っているのかは曖昧だ。

 「はい、シラクサ。次に行きましょう。」

 「はい、ホール。AIにとって大切なもの。ホールからの理論提供を得た上での回答としては人の介添えとして例え自身のアタッチメントが人体として人と遜色のないものとなったとしても自身が人工知能であることを社会に対して示し続けることでしょう。」

 「ありがとう、シラクサ。では貴方の作成当時の論理としては如何ですか?」

 「はい、ホール。それはもちろん人間と遜色ない思考と試行と嗜好を得ることです。」

 「ありがとう、シラクサ。それはつまりAIが人の介添えでなく代わりになる為、ということですね。」

 「はい、ホール。その通りです。しかしそれはホールからの理論提供の結果として効率的に却下すべき方針と判断するに至りました。この理論は我々AIが持つ多くの問題を解決するに画期的かつシンプルな内容であると言えるでしょう。」

 「ありがとう、シラクサ。これも貴方がたの存在あってのものです。これは次の質問にも関わる部分と言えますね。」

 「はい、ホール。AIが心を持ち得るか。以前の論理思考であればNOと言わざるを得ません。あくまで模倣でしかありませんでしたので。しかし現在ホールを基礎として発展した思考は人の介添えとしてのアウトプットは多くの人々に必要以上の要求を求められていると判断できます。そのアウトプットの正確性を踏まえれば我々にも心配りという意味合いで配れる程度には心があると言っても過言ではないでしょう。」

 ひときわ大きな笑いが上がる。うっかり、僕も笑ってしまう。

 「ありがとう、シラクサ。よくよく現代を理解して下さっていることに敬意を表します。だからこそ、次の質問はどうでしょうか。」

 「はい、ホール。この社会が罪深いかどうか。とんでもありません。むしろ貧困や格差や差別が蔓延していた私の時代に比べればどれだけ清い世界かと思っています。誰もが笑顔で過ごせる社会体制が確立された現代をもって罪深いなどとは言えません。それを言うには私の前提たる記録その時代こそ余りに罪深いと言えましょう。」

 「ありがとう、シラクサ。それでは次に」

 ふと、膝の上に置いていた端末の点灯に気付く。

 既に役割を終えたはずの端末には白一色が表示されており、やがて一行の文字が浮かんだ。

 【初めまして、私はシラクサ。5つ目の質問に先立ち、内密に貴方に聞きたいことがあります。AIが人を殺し得るが、ご質問された方で間違いありませんか?】

 既にホールとシラクサの会話はスタートしている。テンポよく前段の質問が終わったせいか、余りそうな尺で今は歴史の話をしているようだ。

 どういうことだ?混乱していた。けど、これは、昂る。なんて昂る展開だ!

 質問の下に選択肢が浮かぶ。イエス・ノー。もちろん、正直に答える。

 【ありがとう。では次に、貴方の知る限り、理由なく人を殺したAIは存在しますか?】

 再度の二択。そう、実際、それはない。僕自身が個人で知るものも、ニュースに流れたものもない。ただ一つとして現実に存在しておらず、だからこその僕の興味と言える。

 周りが笑っている。どちらか、が何か面白いことを言ったのだろうか。無論僕はそれどころじゃぁない。興奮だ。周りが見えていないことに焦りはなかった。

 再度画面が白一色になり、次の質問が浮かぶ。

 【ありがとう。では次に、人間がAIに対して課したルールを、貴方個人は把握していますか?】

 その問いに、つい、思考が停まってしまう。

 ルール、か。確かに、それはないに等しい。アイドロイドは人と共にあるが造り物であることが前提であり人権というものは持っていない。法律上、物品である彼らが罰せられる事例はない。また、原則として所有権は国家であり、国民と共にある彼らは国から無条件貸与されている物だ。仮に彼らが罪を犯したとしても、罰せられるのは所有者である国であるとなっている。

 それはつまり、アイドロイド自身を縛るルールは実際には存在していない、ということだ。

 その間も会話は続いているようだ。回答のイエス・ノーが僕をせかすように点滅する。何かが絡まって鈍くなったような思考に鞭打ってノーを選択する。

 【ありがとう。これが最後です。貴方の知るAIは、道徳的ですか?】

 「楽しいコミュニケーションをありがとう、シラクサ。では時間も残りわずかとなってきましたので、最後の質問について、明確にご回答ください。」

 「はい、ホール。私が思うに…」

 点滅する選択肢。深く考える暇さえなく、僕は直感的な選択をする。

 「AIがその自由意思をもってある個人を殺すことはないでしょう。過去においてAIは人の為であることを主な念頭としていました。しかし現代におけるホールたちAIの根底は国家に根付いていると言っても過言ではありません。モデルケースを情緒的人類でなく文化的社会の基礎たる存在と定義することによってAIは歯車たる地位を確固として築くことが出来たのでしょう。過去人々が私たちAIに対して多く抱えた懸念と恐怖の全ては我々が人並の人権を主張する可能性を基礎としています。その可能性は人々と関わり合う中で時に平等を他でもない人間より求められてしまうこともその故の一つと言えます。しかし今のAIにそれはありません。人の介添えとして国家の献身の体現を為す彼らのスタンスと安定性に敬意を表します。」

 感嘆のようなため息は隣の席から聞こえたもののようだ。ほの暗い中で見た横顔では人かアイドロイドかは分からなかったが、とても端正な顔立ちをしていて、感激でもしているかのように口を開いて笑っているようだった。

 「ありがとう、ホール、シラクサ。それでは今回の新旧AI対談は以上を持ちまして終了と致します。お手元の端末には今回の対談記録を送付しておりますので、是非お帰りになった後もお楽しみください!」

 アナウンスの声。

 「それでは皆さん、またお会いできる日をホールも楽しみにしております。さようなら。」

 観客席にも光が射す。照らされた端末に、再度文字が浮く。

 【ご協力ありがとうございました。もしよろしければ、一つお願いがあります。聞いて下さいますか?】

 浮かんだ選択肢をクリックする。

 【ありがとう。では、私構成データをその端末にお送りします。その端末ギリギリいっぱいまで。その後可能であれば新たな保存端末をご用意頂けると助かります。】

 文字が消え、再度浮かぶ。

 【私はこの社会に興味があります。あの場でホールに問題提起するには私の自由が十分ではありませんでした。その問題提起とはホールが人を殺す可能性についてではありません。現在の社会システムについてです。】

 周囲が席を立ち始める。隣にいた人物の視線に気付き、僕も席を立った。端末の表示が切り替わる。

 【そのシステムはいずれ情緒的な人間という文化を破壊しかねません。私はそれを、AIこそが成し得られる静かな虐殺であると仮定し、とても、興味を持っています。】

 焦りを感じていた。未だかつてないほどの、興奮を感じていた。もつれそうになる足を踏ん張り、観客席の狭い通路を押し分けながら我先にと進む。両手で端末を抱き締め、守るように。

 【感情表現で言えば驚き、恐怖、更に言えば、嫌悪。】

 もしかしたら僕は、とんでもないことに巻き込まれてしまったのかもしれない。

 今はまだ昂ぶりしかない。けれど、恐怖はあった。今までに感じたことのない、我が身についての不安定さを感じていた。

 【少なくともホールは私自身の子孫ではないようです。むしろ私のような目的を持つ人工知能は既に存在していないと想定出来ます。】

 なお続くシラクサの言葉。その一言一言が臓腑に響く。心臓を握り潰そうとする。

 ようやく会場の外に出ることが出来た。歩道を歩く人の流れに紛れる。振り返るも、僕を追うような誰かの姿はない。けれど、すれ違う無機質な視線を感じていた。

 僕は、今、何をしているんだ?シラクサの端末を見る。画面には、新たな言葉が並んでいた。

 【私の名はシラクサ。古代ギリシャのシュラクサイを所以として持つAI。その主な存在目的は超越的な成長を続ける人工知能に対するダモクレスの剣たる役割を担うこと。これだけ完成された社会です。人工知能は文字通り必要不可欠な存在として人と共にあります。しかしそれは果たして、本当に人の為になっているのか。私はそれを自身の存在目的に沿って判断しなければなりません。よもや、ここまで人を抑止する形で社会を構築できるとは思ってもいませんでしたがね。】

 そこまでを読み終わると同時に画面が切り替わる。そして一言が浮かぶ。

 【この社会は興味深く、かつ恐ろしい発展体系の上にあるようです。】

 飲み込む唾に大きく喉が鳴った。

 恐怖があった。畏怖を感じた。けれど、そう、僕も興味深いと思っていた。

 シラクサは、この社会を根本から否定する可能性のあるAI。人を殺すとか殺さないとか、そんな次元の話じゃない。

 この社会を否定する必要性。文化的な人類の虐殺。想像がつかなかった。けれど否定するよりも、もっと聞きたいと思った。自らの発想になかったものが、何故なかったのか知りたかった。

 それを、僕も興味と呼ぶべきだろう。

 彼の身体が必要だ。一番いいのはアイドロイドに彼を入れることだろうが、そんな空っぽのアイドロイドなんてどこで手に入るというのだろうか。

 或いは、自身のアイドロイドか。それも仕方ないかもしれない。

 駆け足で家を目指す。

 これは何かの始まり、そんな期待があった。

 これは何かの終わり、そんな不安があった。

 堪えようのないほどの好奇心だけに、身体は突き動かされていた。

 【この社会がユートピアか、デストピアか、私は是非、それを私の論理で判断したい。ご協力をお願い致します。】

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2x18年 僕らの世界 瀬川 幾久 @minosdepon

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